最近、ハイドンの「チェロ協奏曲第2番」に今更ながらハマっていて、
youtubeでいろいろ聴いていたところ、
カザルスのマスタークラスの映像が出てきた。
みっちり30分間、褒めるところは「very good!!」と大袈裟に褒めて(確かに上手なのだが)、
直すべきところは、左手の指使いや音程、テンポ、
そして表現の仕方まで、幅広く、
実にメリハリのある教え方である。
これほどの巨匠でも、ここまで熱意をもって丁寧に教えるということに感心したわけだが、
まぁでもカメラが回っているので2~3割増しにはなっているかも。
それでも、見ているこちらが緊張してくるような、
実に有意義なレッスンであったと思われる。
(レッスンというのは生徒によって受け止め方が全然違うので、
これはあくまでも僕の個人的感想。)
それにしても、この曲は完璧だよなぁ。
ハイドンの曲にしてはやけにロマンチックだし、
技巧的な部分もあるし、
でも基本は、カザルスも頻りに「singing!」「melody!」といっているように、
曲全体としてはレガートな感覚。
「ヴァイオリン協奏曲」に比べて、「チェロ協奏曲」は曲自体も少ないし、
さらにその中でも名曲と呼べるのは、
うーーーん、ハイドンのこの曲ぐらいかも。
モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーといった、
「名曲製造家」たちが、チェロ協奏曲を書いていないというせいもあるが、
でも彼らが書いていたとしても、
ハイドンのこの曲の評価が下がることは絶対ないであろう。
それぐらいの名曲。
死ぬまでに弾いてみたい曲のひとつだな。