2月17日にブルーノートで演奏しているみたいだけれども、
それに行ったわけではなので、念のため。
六本木けやき坂のTSUTAYAにフラっと寄ってみたら、
ベスト盤(?)みたいなのが売っていたので、思わず購入。
CDなんて買うのは、えらく久しぶりだ。
今年で92歳。
収録されている曲には古い音源も含まれているのだけれども、
比較的最近のものも含まれている。
一般に、芸術家とかアーティストと呼ばれる人たちは、
高齢になってもなかなか引退をしたがらない。
ピアニストのアルフレッド・ブレンデルが、
若手の育成に力を入れるために現役を引退した、というのは、
珍しい例だろう。
ただ、クラシックのピアニストの場合は、
流石に70歳を超えたりすると、技巧的な「粗」が目立ってしまう。
勿論、それと引き換えに、
そのピアノ・タッチからは何とも言えない深みが生まれるのものだが、
それにしても往年のファンには、さびしい気持ちが残る。
それに引き換えジャズピアニストの方は、、、
と一般化はできないのだけれども、
少なくともこのハンク・ジョーンズのディスクを聴く限りは、
衰えを知らないどころか、
むしろその音色・リズムに磨きがかかっているように思う。
収められているのは、「枯葉」「A列車」、ジョビンにディズニー曲など、
定番中の定番のものばかり。
しかし「ミスター・スタンダード」と呼ばれる彼には、
むしろこの方がふさわしい。
中でも印象的なのは、最後に収められた、
ガーシュウィンの名曲「サマー・タイム」のピアノソロ。
5年前に東京で録音されたもののようだが、
その繊細なタッチと哀愁さえ漂うメロディの歌わせ方には、
脱帽である。
※追記:これを書いた約3ヶ月後に、
他界されたというニュースを耳にしました。
ご冥福をお祈りします。