スコセッシ監督なので、
まさか純粋なファンタジーではないだろうと思っていたけど、
予想的中。
これはファンタジーのフリをした「映画オタクのための映画」(笑)。
主役は男の子でも、壊れたロボットでも、
ましてやチョイ役のジュード・ロウでもなく、
「ジョルジュ・メリエス」。
知る人ぞ知る、「初期カルト映画の帝王」である。
僕は別に映画オタクではないのだが、
ジョルジュ・メリエスの代表作「月世界旅行」については、
天文学の分野でも時々話題に出てくるので、
何度かyoutubeで見たことがあった。
「ヒューゴ」の中でもたびたび出てくる、
ロケットが月面(人面?)に突き刺さるアレである。
そんな事前知識があったから、
この映画のオタクぶりに思わず苦笑してしまったのだが、
でも多くの人はそんなことは知らないから、
純粋なファンタジーとして楽しむのだろうけど、それはそれでアリ。
たぶんそれもスコセッシの計算なんでしょうね。
だって単なる「ジョルジュ・メリエスの伝記」なんて映画にしても、
オタク以外は見ないでしょうから…。
というわけで、最近見た中ではちょっと珍しいタイプの映画でした。