「白蟻」(小栗 虫太郎)

「白蟻」(小栗 虫太郎)

青空文庫

外皮は乾燥しているのに、
ナイフで突けば、じめっとした粘液が沁みだしてきそうな、
そんな虫太郎ワールド全開の本作。

とにかく、気味が悪い。

らい病患者の一族と、事故により肉体的に変貌してしまった夫、
「白蟻に噛まれた」と表現される、奇形児の我が子、

そのような特殊な環境の下で、
病的な妄想と悪魔的な現実が交互に描かれてゆくのだが、

最終的には、完全犯罪を目指す犯罪小説に仕上がっているところが、
さすがの腕前である。

映像化したら、かなりキワモノな映画になりそうだ。

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