「WHAT IF?(ホワット・イフ?)」(ランドール・マンロー)

 

一見荒唐無稽に思える、
「もしこうしたら、どうなる?」という疑問に対し、
科学的根拠に基づいた回答を与える、という内容。

・光速の90%の速さのボールを打とうとしたらどうなるか?
・地球上のすべての人が同時にジャンプし、同時に着地するとどうなるか?
・原子力潜水艦を宇宙に上げたら、いつまでもつか?
・レゴで作った、ロンドン=ニューヨーク間の橋を車で渡ることは可能か?

などなど、興味深いものからどうでもいいようなことまで、
一応、きちんと解説をつけてくれている。

なかなか面白いんだけど、ちょっと内容がくどい。

例えば上に挙げた、
「地球上のすべての人が同時にジャンプし、
同時に着地するとどうなるか?」というギモンにしても、
ギモンそのものへの回答を記したあとで、

・・・問題なのは、この実験のために一か所に集めた人間が、
元々いた場所(国)に帰ることで、

この人たちが飛行場に殺到したら何十年経っても捌ききれないだろうし、
車で移動したとしてもすごい渋滞で、
もし犯罪が起きても警官はいないから・・・

という具合に、本筋から離れてくどくどと続いてしまうのは、

それだけ著者の想像力が豊富だということなんだろうけど、
個人的には、ひとつひとつのトピックをもっとテンポよくまとめてほしかった。

あと実際のところ、上に挙げた4つの例は分かりやすい方だが、
そんなのどうでもよくない?というネタも多かったりして、
あまりオススメできる本ではないかもしれない。