映画「トータル・リコール」
バーホーベンのオリジナル版は、もう22年も前かぁ…。
ということで、まずはオリジナル版のDVDを購入して、
失われた記憶を、補填。

CGを使わずに、あそこまで表現できるのは、スゴイ!の一言。

火星の乾いた感じとか、あの異様なグロ感、
シュワルツェネッガーとシャローン・ストーンの演技は見ていて安心できるし、
やはりあれは、名作の部類でしょう。

そして今回のリメイク版。
タイトルも全く同じでリメイクすると、大抵は失敗するのだけれども、
果たして…。

はい、失敗です。

映像に凝っただけで、オリジナルを超えているものは、
ひとつもないですね。

舞台も火星じゃなくなってるし、
今回の「コロニー」も、全然貧民街の雰囲気が出てないし、

なんかキレイに(無難に)作った優等生の映画、って感じ。

オリジナル版のような「ぶっとび感」がないので、
記憶をテーマにした映画なのに、残念ながら、
「記憶に残らない」。

なんといっても、主演のコリン・ファレルが、
シュワちゃんと比べるのは酷だとしても、

「フォーン・ブース」で観たときは、期待の俳優だと思ったんだけど、
かなりしんどくなってきた。

やっぱり軽薄な顔(失礼)をした俳優は、人気も出ないし、
深みがないというか…。

それでも唯一の見どころは、
ケイト・ベッキンセールの鬼嫁演技。

しばらく見ない間に、
すっかり整形バレバレ顔になったのには若干引いたけど、

オリジナル版のマイケル・アイアンサイドの役も兼ねての演技は、
文字通り鬼気迫るものはあった。

あと、この映画は、無駄に光の演出をしすぎ。

暗くてじめじめしているコロニーに対して、
「明るい先進国」というイメージを付けたかったのだろうけれども、

演技上だけでなく、観ているこっちまで眩しくなるシーンがあり、
やたらと映像に光の筋が映りこんでるのも、すごく気になった。

鑑賞後にトイレで鏡を見たら、案の定、目が充血。
近づいてみると、眼球からエイリアンの触手がピヨピヨと・・・・・・

・・・って、それは違う映画でした。

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