高田馬場管弦楽団第85回定期演奏会

高田馬場管弦楽団第85回定期演奏会
高田馬場管弦楽団第85回定期演奏会

 

杉並公会堂は初めてだったけれど、素晴らしいホールで驚いた。

他にも墨田区とか、最近ではパブリックの立派なホールが増えて、
アマチュアオケとしては、願ったり叶ったりだと思う(場所取りはたぶん激戦なのかな)。

そして、この日も2階まで満席。
まぁ、それぐらい実力のあるオケだから、当然といえば当然だけれども。

・リスト 交響詩「前奏曲」

クラシックをよく聴いてたころは、リストといえばピアノ曲ばかりを聴いていたので、
わざわざオケ曲を聴こうとも思わず、
よって、この曲にも、それほどの思い入れはなかった。

でも、ここ最近アマオケの演奏会を聴きにいくようになってから、
なんやかんやで耳にする機会も多くなった気がする。

可もなく不可もない曲だとは思うけれども、
途中、いかにもリストらしい甘美なメロディを弦が奏でる部分があって、
そこは、とても素晴らしく鳴らしていたと思う。

やはり、このオケは弦が最高だ。

・モーツァルト 交響曲第36番「リンツ」

レガート、レガート、とにかくレガート。

そしてそれは、このオケの特徴を活かす一番の表現方法だと思うし、
この演奏では、それが見事にハマっていた。

さらに、ピアノとフォルテの間の移動のスムーズさ、
つまり、弱音と強音というのは、それぞれが独立した存在なのではなく、
一連のつながりの中で演奏されるべきだということを、
再認識させてくれた。

第二楽章のオペラのアリアのような美しさ、
第三楽章のメヌエットは、アウフタクトを長めにとってゆったりと壮麗に、
とにかく、このオケの良いところを引き出した演奏だと思った。

絶品の「リンツ」。

敢えて難点を言えば、
第一楽章で、序奏が終わった直後のヴァイオリンによる第一主題がクリアではなく、
ちょっとモヤモヤ、ってしてしまったのが残念かな。

ただこれは、メロディ自体が割と低音域から始まるせいもあり、
仕方ない部分もあると思う。装飾的に音が動くし。

・チャイコフスキー 「マンフレッド交響曲」

今回のメインは、これ。

チャイコフスキーの番号無しの交響曲で、
世間では割とゲテモノ扱いされていて、演奏機会も非常に少ない。

僕も、少年の頃、FMでオンエアされていたものをカセットテープで録音して持っていた記憶はあるが、
残念ながら、あまり聴いた覚えはない。

なので、新鮮な気持ちで聴くことができた。

うーーん、曲の評価としては、正直微妙かな。

もともとチャイコフスキーって、
クドくてしつこくて、重くて、ねちっこくて、
でも、そこに強烈な美メロとかがあるから、
それで何とか全体としてまとめてしまう、みたいなところがあると思うんですよ。

でも、この「マンフレッド交響曲」には、それがない。

つまりは、「クドくてしつこくて、重くて、ねちっこい」。

結果的に、チャイコフスキーの悪いところだけが集まってしまって、
品がないというか、悪趣味な曲だな、というのが率直な印象。

もちろん、ところどころ、おっ、と思える部分もあるんだけれどね。

ただ、演奏は別モノで、
マンフレッドの主題とか、弦の聴かせどころはさすがだったし、
精緻で熱のこもった、名演だったと思う。

このオケで、シンプルに「悲愴」あたりを聴きたいと思わせてくれた。
「弦楽セレナーデ」でもいい。

演奏会にいくたびに、
よし自分も音楽を頑張らなくては、と思う年の始めであった。

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