2011年9月

「色彩楽のすすめ」(尾登 誠一)

羽田までの往復用にと、慌てて手に取って買った本。 タイトルが楽しげな割りには、 あまり内容がピンとこなかった。 三ノ宮から神戸空港へ向かうモノレールから見えた「空の青さ」にびっくりし、 あぁ、色に感動することもあるんだとあらためて考えさせられた。 やはり色を語るには、何よりもまず、自然の色。 この本のようにいきなりプロダクツの色から入るのは、 どうもいただけない。

「日本語と時間――〈時の文法〉をたどる」(藤井 貞和)

昔取った何とか、、で、 大学で専攻だった古典文法の本を目にすると、 ついつい買ってしまう癖がある。 この分野は科学とは異なり、 「新発見」ということはまずないから、 結局は与えられたテクストを如何に解釈するか、 というマニアックな話になりがちである。 この本も、そう。 興味がない人には、 「き」と「けり」、「つ」と「ぬ」の違いなんか、 どうでもいいことかもしれないし、 自分でもそんなこと考えている […]

「海岸線の歴史」(松本 健一)

政治的な意味でも、そしてまた文字通りの意味でも、 「国のかたち」を考えるにおいて、 まして日本のように四方が海に囲まれた国であれば尚更、 海岸線の意義は大きい。 万葉時代の防人、元寇、太平洋戦争、 そして最近の尖閣諸島問題など、 海岸線の問題はすなわち国の存亡に関わる可能性が高い。 といっても、 僕は政治とか歴史とかいった方面にはあまり興味がないので、 この本の冒頭が土佐日記の解説で始まっていると […]

オペラ「セビリャの理髪師」(9/11@新国立劇場)

ロッシーニの「セビリャの理髪師」は、 中学生ぐらいのときに、Overtureをよく聴いていた気はするけれども、 オペラ本体を通しで、 もちろんliveで鑑賞するのも、初めてのこと。 18・19世紀のイタリア・オペラなんて、 文字通り「星の数ほど」作られていたわけで、 そんな中で200年もの間演奏され続けてきた、 この「セビリャの理髪師」はどんなもんかと、 期待半ば、不安半ばで開演を待っていた。 幕 […]

「ワシントン・ナショナルギャラリー展」(@国立新美術館)

マネの「鉄道」は、 僕が絵を好きになったきっかけを与えてくれた一枚。 だから、めちゃくちゃ忙しくて半ばあきらめていたけれども、 開催終了前日に何とか鑑賞。 でもやはり、マネの作品はうまく出来すぎていて、 どうも物足りないことをあらためて実感。 モネは嫌味っぽいし、ゴッホは濃すぎる。 ゴーガンには奥行きが足りないし、 ルノワールは軽すぎる・・・・・ そんなとき、やっぱりスゲエな、と思わせてくれるのは […]