一時期たしかに、
この画家を好きなことがあった。
だが今回、仕事に忙殺される中、
クリスマス・イヴの展覧会最終日にようやく足を運んでみたものの、
心を動かされない自分がそこには、いた。
なんだろう、、、
「飽きた」といってしまえばそれまでだが、
やはりロートレックには決定的にディテールが不足している。
よく浮世絵との類似点が云々されるけれども、
浮世絵の魅力は実はディテールなのであり、
同じく「ポップアート」の先駆的存在であるロートレックとの大きな違いはそこにある。
ロートレックにディテールを求めることの方が間違えているのかもしれないが、
観ていて物足らないのは事実。
「神は細部に宿る」とは、
ジャンルを超えた真理であるのだろう。
次に僕がロートレックに戻ってくるときは、
ディテールに疲れたとき、おそらく何十年後か、
あるいはそんなときはもう来ないかもしれない。
でも僕が絵を好きになるきっかけを作ってくれたこの画家には、感謝。