「お伽草子」(@サントリー美術館)
最初は東京都美術館に行く予定だったが、
映画の時間に間に合わなそうだったので、
とりあえず六本木へ出る。

サントリー美術館に来てみたら、
ちょうどこれをやっていたので、観ることにした。

絵巻物、特に「おとぎばなし」を描いたものとなれば、
美術的価値よりも、
資料・文献的な価値を見る方がどうしても先行してしまう。

これは残念なことなのだが、
作品の方にも責任があるわけで、
正直ヘタな絵が多いのも事実なのである。

ただ、テレビもマンガもなかった時代、
人々に人気のある作品を何とかして「エンタテイメント」に仕上げようとした、
作者の熱意や創意工夫は、びんびんに感じることができる。

ましてや読本や合巻が誕生する江戸中期より以前である。

エンターテイメントの方法論が確立していなかった時代、
人々がどれほどウキウキしてこれらの作品に接したかは、
作品中の人物たちのイキイキとした表情を見れば、何となく分かる。

そんなこんなを考えながら、ひとつひとつの作品を見ていたら、
思いのほか時間が経ってしまい、
あやうく映画に遅刻するところだった(汗)

展示の後半は、僕の好物である「妖怪物」。

特に「百鬼夜行」や「付喪神」シリーズを生で観れたのは、
ちょっと嬉しかった。

それらについてはこのブログでも何度か書いているハズなので、
ヒマな方はどうぞ。

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