歌手の後ろで、演奏を支えるバックコーラス。
目立ちはしないが、彼女たちがいなければ、曲は成り立たない、
けれども、目立ちたい・・・
そんなジレンマを抱えながらも、音楽に向き合うディーバ(歌姫)たちの生き様を描いたドキュメンタリー。
全編、ほぼ本人のインタヴューと過去の映像で構成されており、
スティング、ミック・ジャガー、スティーヴィー・ワンダーといった大物もインタヴューで出演、
彼らの音楽観を聞けるだけでも、それなりの価値はある。
ソロとして成功した人、バック・コーラスに拘る人、挫折した人、諦めない人、
それぞれの人生が2時間弱に濃密に凝縮されており、
音楽モノとしてだけでなく、人生ドキュメンタリーとしても堪能できる。
ディーバたちの大部分は黒人なわけだが、
幼い頃からゴスペルに親しみ、リズム&ブルースが体の一部になっているのをみると、
我々日本人には、「音楽環境」なんてものは皆無なんだな、とあらためて思い知らされる。
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