これは素晴らしい!
一応、生命の誕生から人類までの歴史を辿っているのではあるが、
主役は間違いなく、カンブリアモンスター達である。
まさか、ハルキげニア、オパビニア、アノマロカリスたちの、「ホンモノの」化石が見れるとは!
そして、カンブリアモンスターではないが、巨大なウミサソリの全身化石まで!
ナメクジのような地味な生物であるが、
かつては我々脊椎動物の祖先ともいわれていたピカイア。
こちらも、実物化石である。
興奮冷めやらぬ中、考えていたことがある。
たとえば、Webサイトを作る際には、「機能」と「デザイン」を分けて考える。
これらは全く別物なのだが、まさに車の両輪で、
どちらか一方が欠けても成り立たない。
生物の進化についても同じことが言えると思うのだが、
どうも進化学の立場は、「機能」の方に偏っているような気がしている。
たとえば、DNAを解析すれば、
「眼」という器官が誕生し、「見る」という機能が備わったことは分かるのであるが、
ではひとつひとつの器官の組み合わせ方が、なぜここまで多様で、
どのようにして生物のデザインが出来上がったかについては、
最新の学問でも、あまり多くを語ってくれていないように思うのである。
だからといって、「神=デザイナー」という意見を唱えたくはないが、
自動車のデザインを分類するように、
あくまでも外見だけを手がかりに生物を分類していったとき、
なんらかのデザインの方向性というか意図のようなものが見つかるのではなかろうか。
その研究対象の好例は、カンブリアモンスターと恐竜なのではないかと思っている。
これらをデザインしたデザイナーは、悪趣味だったのか、それとも精神が不安定だったのか、
あるいは、単に実験的作品だったのか、
それに比べて、哺乳類、特にヒトはなんてシンプルなことか。
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
そんなことをあれこれ考えながら見回っていたら、
またもや感動的な化石が!
海で誕生した生命が、陸へと進出した記念の足跡である。
これに比べれば、月に残されたアームストロング船長の足跡などは、取るに足らぬ・・・
話すと長くなるけれども、
生物が海から陸へと進出したのは、決死の行動だったわけで、
最初の両生類の勇気ある行動がなければ、
今の我々はなかったし、地球生命の進化は、魚で止まっていたかもしれない。
最後に。
当企画展のホームページを見ていたところ、不思議なものを見つけた。
僕らが地質年代を覚えたときは、語呂合わせで、
「カオシデ石は 二畳敷き サンジュラ伯が 財産にした」
と覚えたのだけれど、でも、この歌は、この歌は・・・
結局、歌詞は地質年代をそのまんま覚えなきゃいけないじゃんか!
これで、どうやって覚えろって言うねん!
と、ツッコミたくなりますよ、これは。
おそらく洒落で掲載されたのだとは思うのですが、真偽のほどは不明。
それはともかく、学問的にも非常に意義のある展示の数々。
一見の価値アリ。
[…] 別記事で紹介する、「生命大躍進展」では首周りに赤い羽毛を生やしていたのと比べると、 […]