「音楽の形式」(アンドレ・オデール)

 

音楽事典から、クラシック音楽の形式だけを抜き出して、
詳しい解説を加えたような本。

事典風にはなっているものの、
組曲がいかにしてソナタになっていったか、など、
音楽史としての一環した姿勢を貫いているため、
読み物としても分かりやすい。

ただ、読後に振り返ってみると、
「メヌエット」や「アリオーソ」はあるのに、
「ガヴォット」や「サラバンド」がないなど、
かなり内容が端折られている気がするのが、残念。

著者の、音楽に対する熱い思いが伝わってくる一冊。