映画「コップ・カー」

 

大人になってから振り返ると、
子供の頃にはずいぶん無茶ないたずらしたなー、
なんて思うことはよくあるけれど、

さすがに、「マリオカートなら運転したことあるから」と言って、
停めてあったパトカーを運転しようとまでは思わなかったな。

やはりUSAの子供たちは、ワイルドです。

でもって、なんでパトカーが放置されていたかというと、
その持ち主である悪い保安官(ケヴィン・ベーコン)が、
悪事の証拠を片付けていたから。

ようやく証拠を消して、元の場所まで戻ってきたら、
パトカーがない!!

これは大変ということで急いで自宅へ戻り、
自家用車の無線で自分のパトカーに呼びかける。

「おい、ガキども、今パトカーを返してくれれば、
罪を許してやってもいい。場所を教えろや。」

パトカーを停めて、そのまま残るか逃げるか迷う子供たち。

そんな中、後部トランクからコンコンという音が・・・。

開けてみるとそこには人が!

悪い保安官に閉じ込められたというが、
どう考えても、こいつも悪い奴。

でも子供は騙されやすいから助けちゃうんですね。
そしてやっぱり、今度は子供たちがパトカーの後部座席に監禁される。

そこへやってきた保安官。

ようやく俺のパトカーを取り戻せるぜ、と思ったものの、
どうも様子がヘンだということに気付く。

通りがかった無実のおばちゃんを囮にして、
トランクから脱出した悪い奴が近くにいることに気付き、
撃ち合い、殺し合い。

そして最後は子供たちだけが残されて・・・

というお話。

映画の紹介には、「子供たちに迫るケヴィン・ベーコンが怖い!」とか書かれていますが、
そこはそんなに怖くない。

この映画の見所は、芥川龍之介の『トロッコ』的な、
なんか楽しいと思ってたら、とんでもないことになっちゃった!
今は早く家に帰りたい、という、

「子供心の事前事後」というか、
誰もが何十年も前に味わったあの懐かしい感覚を、
ふと呼び覚ましてくれるところではないでしょうか。

子供が主役ながらも、
大人がハラハラして観ることができるスリラーというのは、
なかなか貴重。

ストーリーもシンプルでそこそこの秀作。

 

適正価格(劇場換算):1,600円