松岡 正剛 著「日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く」(講談社現代新書)
たまに読みたくなるセイゴウ節。

そして、日本文化を理解したいなら、
この人を読んでおけば間違いない。

ただこの本は、失敗だった。

理由1:内容が浅い

おそらく「広く浅く」を、
コンセプトにしているのであろうが、

日本文化初心者(?)には、
良いのかもしれないけれど、

少なくとも僕にとっては、
それぞれのテーマへの深堀りが足りなすぎる。

理由2:細かいことにうるさい

まぁこれは、
この人の著作には、
ある程度共通しているのだけれども、

細かい知識の羅列が多すぎて、
肝心の論考部分が、
疎かになっている嫌いがある。

そもそも文系の学問自体が、
「他人の著作ありき」で成り立っているものなので、
こういう姿勢は仕方ないにしても、

誰それが~でこんなことを書いている、
誰々はこういうことをした、

というのが、多すぎる。

ちょっと教科書を読んでいる気分。

ということで、
これから日本文化を学ぼうとしている人たちが、

「きっかけ」を得るために読むのであれば、
適しているかもしれないが、

そうでないならば、
オススメはできない。

この人にはもっと良い著作が、
いくらでもある。