2021年、オランダのドキュメンタリー。
絵画を、
何としてでも手に入れようとする者、
手放そうとする者、
家族のように接したい者、
画家の未知の作品を見つけたい者、
・・・・・
自分のような一般人的には、
絵画とは鑑賞の対象なのだが、
世の中には、上述のように、
様々な接し方をする人がいる。
この映画は、
レンブラントのいくつかの作品における、
そのような複数のケースと、
それに纏わる人間ドラマを、
克明に描いている。
絵画の持つ魔力なのか、
それとも単なる経済価値なのか、
あるいは収集欲なのか、
この映画では、
芸術作品における一般的な価値観とは異なる、
多角的な視点での価値観を、
観る者に訴えかけてくる。
果たしてそれは、
絵画を純粋に鑑賞する喜びと、
通ずるものなのか、
または相対するものなのか、
絵画好きの視聴者であればあるほど、
そのジレンマに悩まされるのかもしれない。
それでも、絵画好きの方は必見かと。
断片的ではあるが、
レンブラントは何が優れているのか、
が具体的に学べるのに加え、
そもそも絵画を楽しむとは、
どういうことなのかという、
芸術との接し方についても、
深く考えさせてくれる。
適正価格(劇場換算):2,000円