平易な実例を紹介しながら、
失敗から何をどのように学び、
そして次なる成功につなげるか、
について語った本。
まぁ、読みやすい分、
中身が流れていってしまうんだけど、
この本のキーワードどしては、
「マージナルゲイン」かな。
要は一発逆転を狙うのではなく、
コツコツと、
時には失敗を重ねながら、
成功へと到達する、
ってこと。
ボクシングでいうならば、
起死回生の左フックは必要なく、
相手に殴られ続けながらも、
細かくジャブを当てて、
相手の体力を奪い、
最終的には、
自分がリングに立っている、
という戦法だ。
だが特に、
ビジネスや医療の現場においては、
そもそも失敗を許容する環境が、
整っていないことが多いから、
誰もが失敗を恐れるし、
時には隠蔽さえする。
でも、
それじゃダメなんだぜ、
と、著者は熱く語るわけなんだけど、
実際、ビジネスの現場で、
堂々と失敗を語るのは、
(規模やシチュエーションにもよるけど)
簡単なことではないし、
まぁ頭では理解できるけれども、
実践できるかと言われれば、
それは別かな。
だが、相手のパンチにめげずに、
ジャブを細かく当て続けるという戦い方は、
決してキライじゃない。