もうとにかく、この曲が好きで。
重厚さの中に、
美しさと適度な軽みがあって、
一音さえも無駄がないと思う。
今夜は、クルツ&トスカニーニの演奏を、
まずは聴いたのだが、
うーーーん、そちらは、
残念ながら、不完全燃焼。
要所要所で、お!と思う瞬間はあるものの、
全体的に、噛み合ってない。
おそらくテンポのせいも、
あるんだと思うけどね。
ここまで自分の中で最高評価の、
デュ・プレ&チェリビダッケは、
やはり第一楽章の、
余裕を持ったテンポがいいんですよ。
だから、特にホルンによる第二主題、
そしてそれをクラリネット&木管が引き継ぐ、
あの美しさが際立つし、
それをチェロの独奏で、
再度繰り返すところなんて、
もう鳥肌モノ。
そんな鳥肌演奏はないかと、
色々と探していたのですが、
そういえば、
大事なチェリストを忘れていたぞ、と。
はい、イシュトヴァン・ヴァルダイ。
彼のバッハ無伴奏は、
好き嫌いは分かれそうだけど、
名演には違いない。
そんな彼が、
この曲をどう演奏するのか。
期待に耳を膨らませ、
youtubeに噛り付きましたよ。
正直、指揮者もオケも、
よく分からんのですが、
とにかく大事な第一楽章のテンポ、
おぉ、これぞまさに、、、
理想中の理想。
その後も、流石of流石で、
自分的にはデュ・プレ版に、
肩を並べるぐらいの評価かな。
(オケはさすがに弱いけど)
ということで、
名手による名曲の名演奏を、
満喫させていただきました。
これは余談ですが、
ソリストに向かって、
左後方にいるヴァイオリンのおっさん、
終始、かったるそう&めんどくさそうで、
途中明らかに寝落ちしてるし、
演奏後も、他のオケメンバーは、
拍手やら弓を振ったりしてるのに、
この人だけ、何もナシ。
まぁ、中には面倒な仕事もあるからね、
その気持ちは分からんでもないが、
でも座る位置からして、
ずっとカメラに抜かれていることを、
ちょっとは気付こうよ。
フィナーレになると、
表情も明らかに険悪になってたしね。
それともう一つ、
もしこれをLiveで聴いてたとしたら、
絶対、第一楽章終了時に、
自分は拍手してるわ。
クラシックって、
オペラでは幕間に拍手をするのに、
それ以外の曲で、
拍手とかしようものなら、
周りから顰蹙買いますからね。
でも、ヴァルダイだって、
第一楽章終わって、
ハンカチでゆっくり汗吹いてるんですよ?
その間に、聴いてる方が、
感動を拍手で伝えても、
良いもんだと思いますけどね。
別に最後まで聴いてから、
総合評価なんかする必要なんてない。
聴衆は評論家じゃないし。
と、いろいろ考えさせられましたが、
演奏自体は、非常に素敵でした。
やっぱり、ジャンル問わず、
音楽はいいね。