会社の同僚の、
OL4人と男性社員1人が、
正月休みを利用して、
四国に登山に出掛ける。
だが、生憎の大雪で、
立往生してしまう。
何とか鉱山跡に辿り着き、
唯一残されていた建物である、
かつての事務所で、
一行は休むことにした。
幸運なことに、
事務所のホールには、
ストーブがあった。
では薪を探そうと、
廃坑に入る5人。
そこはかつての暴動で、
何名かが命を落としたという、
曰くつきの廃坑で、
少し中に進むと、
慰霊のための柵が、
立てられていた。
申し訳ないと思いながらも、
やむを得ず、
柵を取り壊して、
薪に使う。
だがその夜から、
まるで怨霊に襲われたかのように、
1人、また1人と、
不可解な方法で、
殺されてゆく…
というお話。
中盤で、犯人もその動機も、
ほぼ分かってしまうし、
特にドンデン返しもなく、
一気にラストへ。
勢いと雰囲気はあるが、
出来の悪いミステリーだな、
と思いつつ、
最終頁に突入したところ、、、
なんじゃこりゃ?
作者の放り投げなのか、
それともこれが、
ホラー小説とされる所以なのか、
意味不明ではあるが、
気味の悪い描写で、
突然終わる。
まるでそれまで、
予定調和で演奏されてきた、
古典的シンフォニーが、
突如ワーグナー的和音で、
閉じられた感じ。
うーーん、
これをどう評価するかだけど、
ラストに至るまでの、
ミステリー部分の出来が、
もう少し良かったならば、
まだ許せたかもしれないが、
そうじゃないからね。
無理やり感を隠せないというか、
強引というか、
まぁ、雑です、雑。
稚拙ながらも、
せっかく丁寧に描いている感はあったのに、
こんなラストはもったいない。
もう少し考えても、
良かったんじゃないの?
と言いたい。