今日は映画の日。
正月でも関係なく、早速、今年一発目の映画を観にいきましたよ。
1,000円で観れるといっても、さすがに元旦は混まないでしょ、
と思っていたら、新宿武蔵野館は超満員。
新宿の人出は、普段の3分の1ぐらいだったけど、
映画館は混んでいたでござる。
やはり単館系は根強いファンがいますね。
主人公は、スゴ腕の骨董品鑑定士。
その手腕もさることながら、裏でちょっと悪いこともして、
業界では地位も築き、お金にも不自由していない。
でも、極度の潔癖症で、さらに、女性恐怖症。
生身の女性と触れ合うことができないため、
自宅の密室で、数々の女性肖像画の名作に囲まれることで、
悦楽の気分を味わっている。
謎の女性から、鑑定依頼が舞い込むところから、物語は急展開してゆく。
古い屋敷、骨董品の山、姿を見せない依頼人の女性、謎の機械部品・・・。
ふとしたきっかけで、依頼人の姿を見てしまった依頼人は、
人生初めての恋に落ち、これまでの人生を180度転換する。
ヨーロッパ映画風の重々しい空気に、
ミステリアスな雰囲気を付け加えて、
適度なテンポで惹きこまれていく、上質なサスペンス。
ネタバレしてしまうと、実は依頼人の女性も、
彼の仲間も友達も、みんなグルで主人公を騙し、
すべてを失った彼は、失望のあまり、
施設に閉じ籠ってしまうというショッキングな話。
依頼人の女性の、美しく薄幸なカンジとか、友情深い仲間とか、
まさかこいつらが裏切るの!という意外性はもちろんのこと、
脇役と思われた人物が実は重要な役目だったり、
絵画に秘められた謎とか、
「ダヴィンチ・コード」が好きな人だったら、
絶対気に入るはず。
でもこっちの方が、初老の男性の悲哀、のような、
人生の味わい深さが滲み出てる。
ハリウッド系のハラハラ・ドキドキ感(死語)はないけれど、
たまには、こういう濃密なサスペンスも、いいよね。
いや、たまには、ではなく、もっと観たい!と思わせてくれる。
素直な人が観ちゃうと、しばらくは人間不信に陥るかもしれない。
ということで、早くも2014年のNo.1映画!(当たり前だけど・・)
適正価格:2,500円