ラファエロの”一角獣”を目当てに行ったのだけれども、
正直、期待外れ。
どちらかと言えば、つまらない絵だ。
概して、ルネサンスの画を楽しもうとするには、
相応の覚悟がいる。
というか、現代の日本人には理解しろという方が難しい、
越え難い壁がある。
(そういう意味では、その壁をラクラク越えて”何か”を伝えてくる、
レオナルドやミケランジェロというのは、やはり偉大なんだろう。)
今回もそんな覚悟をしながら臨んだのだけれども、
案の定、やられた。
だからこそ、というべきか、
しかしながら、というべきか。
そんな失望の中でも、
カラヴァッジョの1枚は救いだったし、
自分にとっての収穫だった。
大胆なレイアウト、配色、陰影感、テーマ選定・・・。
優れた絵であるためには、
陳腐な遠近法も奥行きも豊かな色彩も必要ない、
ということを、
この時代の画から感じ取れたということが、意外だった。