優れた作品には、理由がある
という信念のもと、このブログでも、どこが優れているのかを、
極力具体的に分析するようにしているのだけれども、
優れている理由なんて、どうでもいいじゃん
と思わせてくれるのが、デュフィとルノワール。
そのルノワールをメインとした展示なので、
行かないわけにはいかない。
ルノワールにしては珍しい、
風景画や静物画も非常に興味深かったが、
ルノワールといえば、やはり、人物画。
特に、若い女性を魅力的に描くという点では、
この画家の右に出るものはいない。
解説なしでも楽しめる絵というのは、こういうものだろう。
ルノワールが描く人物には、陰がない。
まさに天真爛漫。
描かれる側の女性からすると、ピカソのように描かれるよりは、
ルノワールのように描かれた方が、嬉しいはずであり、
男性の立場から考えても、
ピカソのようにしか女性を見れないのは悲劇でしかなく、
逆に、ルノワールのように、
常に女性の魅力をクローズアップさせる能力があれば、
そんな人生は幸せに違いない。