山岸 明彦 著「元素で読み解く生命史」(集英社インターナショナル)
正直、期待していたほど、
斬新な視点で語られた本ではなかった。

宇宙、地球、生命、人類の歴史を、
ざーーっと説明しつつ、

その要所要所で、
元素が如何に関わっていたのか、
というのが主旨なのだけれど、

結局は、
元素に徹底して、
着目するわけでもなく、

地球史、生命史の、
概説のようになってしまった。

でも逆に考えると、
新書のこのボリュームで、

宇宙130億年以上の歴史を、
ここまでスマートに語れるのは、
ある意味凄いのかもしれない。

動物の進化も、
もちろんヒトの進化も、

そこに意志や計画はなく、
すべて偶然による試行錯誤にすぎない、

という、
著者の進化に関する信念が、
随所に読み取れる。

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