2021年、米・英・中・瑞合作のドラマ映画「カード・カウンター」
2021年、米・英・中・瑞合作の、
スリラー寄りのドラマ映画。

主人公のテルは、
上司にハメられて戦争犯罪に加担し、
8年半を刑務所で過ごす。

出所後は、
自らの過去を清算するかのように、

冷徹なギャンブラーとなり、
米国各地のカジノを巡りながら、
生計を立てている。

そんな彼の前に、
一人の青年が現れる。

同じく上司にハメられて自殺した、
軍人仲間の息子で、

一緒にかつての上司に復讐をしよう、
と持ち掛けられる。

過去に囚われたくないテルは、
青年の妄想を厳しく戒めるも、

自分の中でもくすぶる、
かつての上司への復讐の念を消すことはできず、
葛藤する。

一方、本業のギャンブルの方は、
スポンサーとギャンブラーを繋ぐ、
ブローカーの女性が現れ、

テルは、復讐の念を忘れるべく、
カードの勝負と、
その女性の魅力に溺れていく。

だがそんな中、
とある事件が勃発し、
テルはある決断をすることになる…。

・・・ってなお話。

さすがスコセッシが総指揮なだけあり、
全編、大人な感覚のドラマ。

テーマは重いけれども、
重すぎず撮れているところがよい。

主演のオスカー・アイザックが、
イケメンなのに加え、

ギャンブルの勝負と、
過去の復讐との葛藤に揺れる、
難しい役どころを、
実にクールに演じていて、

この役者なくして、
この映画なし、
ってレベルで大拍手。

ポーカーのシーンは、
『カジノロワイヤル』以上に、
手に汗握る見せ方をしているし、

とにかく全編に漂う、
頽廃的で運命的な雰囲気が、
主人公の内面で実にマッチしていて、

これは素直に、
良作だと褒めたい。

適正価格(劇場換算):2,200円

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