本・読書

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「世界でもっとも美しい10の科学実験」(ロバート・P・クリース)

実験の目的とはただ1つである。 すなわち、仮説が正しいか否かを実証すること。 ただ多くの場合が、「仮説を立てた人=実験をする人」となるから、 その意味では、実験の目的とは、 「仮説が”正しい”ことを証明すること」と言い換えられる。 科学者にとって、新しい仮説を打ち立てて、 その正しさを実験によって証明することは、 運命を左右する出来事といってもいい。 だから当然、その実験は、 まさに執念としか言い […]

「空海の風景」(司馬 遼太郎)

大学に入ったぐらいから、 小説というものをほとんど読まなくなった。 その理由については、ここでは関係ないので、深く触れない。 読むものとすれば、我が国では、夢野久作、 稲垣足穂、澁澤龍彦、海外では、アポリネールやポオなど、 もっぱら幻想小説だけが、僕の小説的好奇心を満たしてくれていた。 だから、歴史小説なんて読むはずがない。 ましてや、司馬遼太郎なんて、 本を手に取ったことすら、なかった。 別に司 […]

『音楽機械論』(吉本隆明×坂本龍一)

”行為”という視点に立つと、 おそらく人間は2つのタイプに分類される。 ①ボトムアップ型 与えられた事象から、その意味することを汲み取り、 抽象化を行い、意味付けを行う。 五感からのインプットを脳に伝えるタイプ。 ②トップダウン型 脳で思ったこと、感じたことを、事象として表現を行う。 脳からのアウトプットを何らかの形で行うタイプ。 つまり、野球評論家は①であり、野球選手は②。 天文学者は①であり、 […]

「断腸亭日乗」(永井 荷風)

永井荷風先生の日記である。 1917年から、1959年の死の前日まで綴られている。 ランダムに本を開いて、目についたところから読む、 そんな楽しみ方がこの本にはピッタリで、 別にこの本から、 永井荷風とは何か、なんてことは読み取ることはできないし、 そんな読まれ方を、おそらく筆者も期待してはいない。 例えば、こんな感じ。1925年の日記。 ————& […]

「白」(原 研哉)

「白」と聞いたとき、 人は何をイメージするだろうか。 空白? 虚無? 色? おそらくデザイナーならば、 「白とは何もないのではなく、白という存在である」と答えるだろう。 もちろん、どれも正解である。 原研哉という人は、もちろんデザイナーであるわけだけれども、 この「白」というものに、 デザインとしてのアプローチではなく、 文化的なアプローチを試みているのが、この本だ。 本というものは目次を見れば、 […]

「贋救世主アンフィオン」(ギヨーム・アポリネール)

学生時代からアポリネールが大好きで、 どうしても原文のまま読んでみたくて、 大学時代に第三外国語としてフランス語を習ったりしたのだけれども、 結局、自己紹介すらできないレベルのまま挫折した。 まぁそんな皮肉も、 アポリネール本人が聞いたら大喜びしそうだが。 「月の王」「オノレ・シュブラックの失踪」「アムステルダムの船員」・・・ 愛すべき短編はいくらでもあるのだけれども、 個人的にはこの「贋救世主ア […]

「陰翳礼讃」(谷崎 潤一郎)

ちょっと前から、 「デザイナー」と呼ばれる(あるいは自称している)人たちの間で、 谷崎の『陰翳礼讃』を評価することがブームになっている。 日本文化の本質は「陰翳」にある、 という内容をひたすら繰り返すエッセイなのだが、 自分にはこの作品がちっとも優れているとは思えない。 いやむしろ、谷崎潤一郎としては、 失敗作の部類に入るのではないか。 なぜ日本人が「陰翳」を好むのか、 谷崎はこのように結論付ける […]

「恐竜博物図鑑」(ヘーゼル・リチャードソン)

図鑑なんていうものは、何冊もいらない。 特に恐竜のような、 半ば想像に頼らざるを得ないようなものが相手だと、 ”良識的な”図鑑が1冊あれば十分だ。 数多ある同類の書籍の中でも、 この恐竜図鑑は、抜きん出て素晴らしい。 ボリュームはむしろ少ない方だが、 他の多くの図鑑類が、どちらかといえば「絵本」に近いのに比べ、 この『恐竜博物図鑑』は大人でも普通に読めるように(いや、むしろ大人向け)、 一体一体に […]

「ガリレオの指」(ピーター・アトキンス)

この本に出会ったのは、 まだサラリーマン時代の、5~6年前のこと。 科学の楽しさ、美しさを、 ここまで興味深く書いた本には、 同ジャンルの本をそこそこ読んでいるつもりの自分でも、 未だ出会っていない。 副題は「現代科学を動かす10大理論」。 1.進化 2.DNA 3.エネルギー 4.エントロピー 5.原子 6.対称性 7.量子 8.宇宙論 9.時空 10.算術 ちょっとでも理科が好きな人なら、 こ […]

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