言語・文字・文法

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夏を告げる漢字

以前、といっても4年半も前のことだが、 「春を告げる漢字」という記事を書いたら、 なぜかいまだに記事ランキング3位に入るぐらいに読まれているではないか。 何か特別なことでも書いたかしら?と思って、 当該記事を読み返してみたのだが、 我ながら大した内容は書いていない。 ただ、末尾に「次回は、6月ごろ、『夏』バージョンを。」と書いてあるにもかかわらず、 「夏バージョン」など書いた記憶がない。 なので4 […]

「局」という字について

またもや、とりとめのない話。 家の近所を歩いてたら、とある建物の下記のような貼り紙が目に入った。 ————— 開局時間変更のお知らせ ○:○○⇒○:○○ ————— 「開局」というと咄嗟にテレビ局か?と思ってしまうが、 まさかこんな東京の外れにそんなものがあるはずもなく、 あらた […]

副詞「とくと」

「とくとご覧ください」 などというときの「とくと」は、 「じっくりと」というような意味の副詞だろうということは分かるが、 「ご覧ずる」とか「見る」といった動詞にしか付かないっぽいのと、 語源もよく分からないのが、電車の中で急に気になり、 居ても立ってもいられなくなったので(座席には座れなかったが)、 帰宅して早速調べてみた。 こういうときはまずは『広辞苑』にたずねてみる。 —̵ […]

「字源の謎を解く」(北嶋 廣敏)

  出たばかりの本なのでつい買ってしまったわけだけれども、 語源と違って、字源にはどうしてもシラける要素がある。 それは、「甲骨文字でそうなっているから」という説明。 漢字の起源が甲骨文字であることは間違いないから、 そこでの物証は絶対であり反論の余地はないわけだが、 だからといって、例えば甲骨文字の存在を知らなかった『説文解字』の字源説を、 一刀両断に斬り捨てるようなのは、どうも面白く […]

「広辞苑先生、語源をさぐる」(新村 出)

  『広辞苑』の編纂者として有名な新村出先生の、語源に関するエッセイ。 エッセイといってもかなり専門性の高い内容も含んでおり、 かといってガチガチに語源だけを取り上げるのでもなく、 文学や周辺の文化など、 著者の広い知識と教養を存分に味わえる内容となっており、 「語源趣味談」という本人にによるネーミングがまさにふさわしい。 個人的に特に興味深かったのは「浪雲」という言葉についてで、 なん […]

「語源随筆・江戸のかたきを長崎で」(楳垣 実)

  「語源随筆」というのは、ズルくもあるが上手いネーミングで、 語源のようななかなか結論を断定できないものを、 学術論文風に書いても、それの正否は心もとないから、 だったらエッセイ風に気楽に語ってみよう、 というのがこの本のコンセプトなのだと思う。 元より正しい結論を出すことに主眼をおいていないから、 その分、脱線しつつ、あんな説やこんな説が紹介できるし、 読んでる側としては、それが楽し […]

弦と弓

英語の「string」の和訳について。 チェロのstringといえば、それは「弦」のことだし、 三味線のstringといえば、それは「糸」のことになる。 ところで、物理学でstring theoryというと、 「ひも理論」と訳されることも多いけれど、 あれは、string状態になった粒子が振幅運動したり共鳴したり、という理論なので、 「ひも」ではなく、まさに弦楽器の「弦」のイメージなのであって、 […]

「日本の言の葉」(林 巨樹)

家族間での呼び名といった身近な問題から、 古語の助動詞「む」の読み方や音便といった、やや専門的な事柄まで、 国語に関する諸問題を集めたエッセイ。 その他、外来語、送り仮名、辞書、語源、慣用句、仮名遣いなど、 日常使ってはいるものの、ほとんど気に留めないような内容に、 鋭い考察を加えていて、かなり読み応えがある。 この本の中で特に力点を置いて語られているのは、 日本語には、「やまとことば」「漢語」「 […]

「古語と現代語のあいだ」(白石 良夫)

  副題には「ミッシングリンクを紐解く」とある。 「ミッシングリンク」という語は、一時期、考古人類学などで盛んに用いられていたもので、 「失われたつながり」、例えば、 「ホモ・ハビリスとホモ・エレクトゥスとのミッシングリンク」 のように、 AからBへのと進化を表す、「未発見の中間状態の化石」 のことを表す。 だから、「現代語と古語のミッシングリンク」といえば、 たとえば、「かなし」という […]

「日本文法体系」(藤井 貞和)

  僕が大学で古典文学を学ぼうと思ったのは、 作品が、というよりも、とにかく文法が好きだったから。 苦にする受験生が多かった活用や接続なども覚えようとするまでもなく自然と身に着いたし、 いまだに古語辞典は、枕頭から離したくない存在でもある。 だからいまこうして、あらためて古典文法の本を読むと、 何をいまさら、という気持ちよりも、 懐かしい場所に帰ってきたというか、日々の仕事からの現実逃避 […]

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