言語・文字・文法

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「枕詞と古代地名―やまとことばの源流を辿る」(勝村 公)

枕詞の真相に迫ろうとすると、 必然的に語源論にならざるを得ない。 そして語源を追究するにおいては、 文献に頼らざるを得ず、 しかも肝心要のその文献が、 ある時代以前には極めて乏しい、 という状況であることが、 ある程度の想像力を必要とし、 また、ある程度の想像が、 許容される原因となっているわけなのだが、 その想像の許容にも、 限度というものがある。 例えば、 ある年代以前のヒトの化石が見つからな […]

「枕詞辞典(正引・逆引)」(山岡 弘道)

各語の詳しい説明を知りたければ、 他の辞典に当たればよいだけなので、 ズバリ、「枕詞と本体語」を、 正引・逆引で一覧化していることに、 本書の価値がある。 「しきしまの」が、 「大和」に対する枕詞ということは、 通常の辞典でも分かるが、 逆に、「大和」に対する枕詞には、 あきつしま しきしまの しきしまや そらにみつ ひのもとの をだて があるというのが、 すぐに分かる、 便利なハンドブック。 出 […]

「古典は本当に必要なのか、否定論者と議論して本気で考えてみた。」(勝又 基)

2019年、明星大学において行われた、 古典肯定派、否定派2人ずつをパネリストに迎えての、 討論会を収録した本。 企画自体は興味深いが、 不満な点がいくつかある。 不満その1: そもそも、討論になっていない。 否定派は明確なロジックで意見を述べ、 回答を求めているのに対し、 肯定派は、論旨のずれた意見を開陳するだけで、 最初から最後まで、議論が噛み合わない。 不満その2: テーマが不明確。 (主に […]

「語源散策」(岩淵 悦太郎)

「語源」についてと、 「十二支」についての、 2種類のエッセイ風論考を収めている。 メインは「語源」の方なのだが、 さすがはあの『岩波国語辞典』の、 編者の一人でもある著者だけに、 特に古典文献の出典の紹介や、 そこからの用例や語形の変遷の推察など、 語り口は平易だけれども、 内容はそれほど軽くはない。 ただ、 降参する、という意味の「兜を脱ぐ」が、 同じく軍装である「シャッポを脱ぐ」に変わり、 […]

「日本国語大辞典 第二版」(小学館)

我が家では、 漢和辞典は『諸橋大漢和』と、 岩波の『漢語辞典』、 古語辞典にいたっては、 小学館の『古語大辞典』を含めて7冊もあるという、 盤石の布陣なのだが、 一方で、 国語辞典については心もとなく、 子どもの頃に親に買ってもらった、 『広辞苑 第三版』(昭和58年発行) があるだけだった。 そもそも国語辞典なんてものは、 所詮現代語の意味を調べるだけなので、 ネットで十分事足りる、 という考え […]

「かかりつけ」という語を考える

コロナ禍ということもあり、 「かかりつけ医に相談しましょう」 というフレーズをよく耳に(目に)するが、 そもそも、高齢か持病がある方以外で、 「かかりつけ医」がいる人は、 どれぐらいいるのだろう。 自分に関していえば、 体調不良で病院にいくことは、 せいぜい2~3年に一回ぐらいで、 それを「かかりつけ」と呼べるかといえば、 やはり違う。 また、緑内障予備軍のため、 半年ごとに眼科に通ってはいるが、 […]

ゾク議員

若かりし日に、 「ゾク議員」という言葉を初めて耳にしたとき、 咄嗟に思いついたのは、 「俗議員」という文字だった。 「低俗」はもちろんなのだが、 例えば「風俗」といえば、 エロ系の意味合いが強い(僕だけ?)ため、 「俗」という字には、 マイナス要素があるような感覚があり、 そこで、 「俗議員」という連想が働いたのだろう。 不甲斐ない政治家のニュースを見たときに、 そんなことを思い出したので、 あら […]

「翻訳百景」(越前 敏弥)

著者は大学の学部・学科の先輩で、 海外ミステリーの翻訳家として、 かなり有名な方らしいのだが、 僕がその方面に詳しくないために、 今まで存じ上げなかった。 翻訳といえば中学生の頃に、 上田敏の『海潮音』とか、 堀口大學の『月下の一群』とかに触れて、 場合によっては、 翻訳には創作以上の価値があることを、 何となく理解はしていたのだけれども、 この本を読んでみて、 あらためてそれを実感した。 翻訳と […]

両利き

ambidextrous という、見慣れない英単語に遭遇し、 意味を調べてみると、 「両利き」とのこと。 念の為、 オックスフォード英英辞典を引いてみると、 able to use the left hand or the right hand equally well とある。 「and」じゃなくて「or」なのか? というモヤモヤは残るものの、 まぁ、意味は分かった。 ただ、 こんなイカつい単語 […]

魚介? or 魚貝?

子供の頃、 初めて「ぎょかい」という言葉を聞いて、 それが「魚貝」ではなく、 「魚介」だということに疑問をもって以来、 特にそこには踏み込むことなく、 大人になったわけだが、 昨日(w)、近所の寿司屋の看板に、 「まぐろと魚貝のお店」と書かれているのを目にして、 「ん?魚介じゃないの?」 と思ったのを機に、調べてみることにした。 我が国が世界に誇る、 『諸橋大漢和辞典』にあたったところ、 「介」の […]

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