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「古地図とめぐる東京歴史探訪」(荻窪 圭)

古地図、というよりも遺跡や寺社のカラー写真がメイン。 「昔の東京」というと、江戸時代のものがメインとなりがちだが、 この本はどちらかというと、江戸時代以前の東京に注目する。 ただ、江戸時代以前に東京が歴史に登場すること、 はそれほど多くはないので、 当然内容的広がりには限界がある。 それでも、古代の東海道や東京に残る古墳群、 おなじみの将門伝説などなど、興味は尽きない。 疲れた頭でも気軽に楽しめる […]

ブログを書くということ

種田山頭火に、 焼き捨てて 日記の灰の これだけか という俳句がある。 ブログなんていうものは、HTMLのファイルが増えていくだけで、 日記のような「質量」としての実感が、まるでない。 山頭火のように燃やしてしまおうものなら、 PCもろもともあの世行き。 でも幸か、不幸か、サーバーには残る。 残る日記と、残らない日記。 果たしてどっちが良いのだろう。 最後に、パロディで一句。 飲みすぎて 財布の中 […]

「宇宙を解く壮大な10の実験」(アニル・アナンサスワーミー)

もし、この本に書かれている「科学的事実」だけを抽出するならば、 おそらく30ページ以内でまとめられるだろう。 その約10倍のページは、 それら「科学的事実」を発見・検証するための実験及び、 それを可能とする施設を、実際に見聞した記録からなる。 ガリレオ・ガリレイが望遠鏡を覗いてから400年の間に、 天文学を取り巻く状況はめまぐるしく進歩した。 観測の主役は、光学望遠鏡から、電波望遠鏡、 そして素粒 […]

天文学の行き詰まり

先月末に 「ハッブル望遠鏡が132億年前の銀河をとらえた」、 というニュースを目にした。 天体までの距離測定というのは一筋縄ではいかず、 ましてや132億光年ともなれば、 相応の誤差を含んでいることは覚悟しなくてはならないけれども、 現在の宇宙の年齢が140億歳弱だということを考えれば、 宇宙の最初期に誕生した銀河を補足したことになる。 個人的な見解では、 もうこれで天文学の使命はひとまず終わった […]

「名文どろぼう」(竹内 政明)

この本は、全体の75%が「名文」からの引用で、 25%が地の文からなる。 このような場合、 得てして25%の方は「駄文」に陥りやすいものであるけれども、 この本は、違った。 軽妙でありながら含蓄のある言い回しは、 唸らされるものがある。 名文を名文によって紹介したのが、この本である。

病院にて

今日は約6年ぶりの人間ドック。 新宿にある某病院にて、 フロアを移動するためにエレベータに乗ったところ、 入院しているらしい男性の患者さんと一緒になった。 見たところ70歳前後だろうか。 カートのようなものにつかまりながらの歩行が、 何とも痛ましい。 エレベータの扉が閉まると、僕に話しかけてきた。 「もう10年もこの病院に通っていて、 病院はどんどん綺麗になるけど、こっちはどんどんオンボロになって […]

ここで一句

浮世亭主人、いざ出かけむ、と思ひ立ちて外に出でにけるが、 思ひのほか風の強く冷たきに困じて詠みける、 これでもか これでもかと 風の刺す 自ら評して曰く、風の刺すとは耳慣れぬ句なれども、苦しからず。 初句また次の句にて勢ひある語を続けたらむこそ、よろしけれ。

「旅する江戸絵画 ~琳派から銅版画まで」(金子 信久)

日本武尊、在原業平、 そして「源氏物語」の明石巻に見られるように、 古代の旅というものは、体制から強制された刑罰のようなものだった。 それが中世になると、西行のように、 敢えて自らをそのような境遇へと追いやる者も現れる。 そして江戸時代。 経済や街道の発達にともない、 初めて人々が「レジャーとしての旅」を楽しむようになる。 そんな思いでこの400頁弱もある本をめくっていくと、 目に飛び込んでくる1 […]

恒例のドレイクの方程式

ブログをリニューアルするたびに検証してきた、 地球外生命体の可能性を探る「ドレイクの方程式」。 では今回もチャレンジしてみよう。 N =[R*]×[fp]×[ne]×[fl]×[fi]×[fc]×[L] R*: 1年当たりに銀河系で生まれる恒星の数 これは「10」、という数値がもはや常識となっている。 おそらく、現在の銀河系内の構成分布を考えても、 まぁ妥当なところだろう。 fp : 恒星系が惑星 […]

「四季」(谷内 六郎)

谷内六郎の絵には、 必ずと言っていいほど、子供が登場する。 だから「四季」といっても、 西洋画のような、自然を客観視する類のものではなく、 むしろ自然の中に入り、 画中の子供の視線で絵を眺める仕掛けになっている。 このような仕掛けは日本においては珍しいものではなく、 中国のいわゆる「文人画」にさかんに見られる手法で、 我が国の江戸時代の文人画や、広重の紀行版画などにも、 その影響が顕著に見られる。 […]

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