アート・デザイン関連

1/8ページ

「タイトルの魔力―作品・人名・商品のなまえ学」(佐々木 健一)

主に美術作品を題材として、 作品とタイトルとの関係、そしてタイトルとは何なのか、 について論じた本。 扱う内容が巨大すぎて、 新書のボリュームでは耐えきれないのと、 文章がややくどいこともあり、 ちょっと不完全燃焼な感はあるが、 芸術作品以外でも、 普段何気なく手にする小説から商品に至るまで、 なぜそのようなタイトル(ネーミング)なのか、 そこにはどのような意味が込められているのか、 などを考える […]

「美の構成学―バウハウスからフラクタルまで」(三井 秀樹)

一言で説明するならば、「毒にも薬にもならない本」。 構成学とは何なのか、 それがなぜ大切なのかについて書かれているわけなのだが、 全編に渡って教科書的著述というか、 事実としてはその通りな内容なのだけれど、 まったくもって、面白くない。 デザインに携わっている人の文章って、 中途半端な(自称)文筆家よりも読み応えがある印象だったのだけれど、 この本は違ったなぁ。 新書だから仕方ない面もあるのだろう […]

「知られざる北斎」(神山 典士)

ちょっと一風変わった葛飾北斎論。 何が変わっているかというと、 これは北斎の作品論でも人物評でもなく、 「北斎を北斎たらしめたあれこれ」についての著作だということ。 具体的には、 北斎ブームをプロデュースしたともいえる林忠正についてと、 最晩年の北斎を支えた高井鴻山、 そして現代における小布施やすみだでの北斎に対する思い、 これらを、著者自身が足を運んでの調査やインタビューを交えながら、 熱く生々 […]

「世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること」(ニール・ヒンディ)

  ビジネスとアートの、思考・指向の共通点について、 多くの事例の紹介とともに、熱く語った一冊。 実際、僕も絵画・音楽・文学にはずっと興味があって、 それらの共通点を抽出して系統立てたい、というのが、 このサイト(ukiyobanare)の目的だったりするのだけれど、 確かにそれらを嗜んでいることで、 仕事の面で助けられた経験は多々あって、 その意味ではなるほど、と思う反面、 でもこの本 […]

「ヌードがわかれば美術がわかる」(布施 英利)

  ヌードがわかれば美術がわかるとは思わないが、 美術がわかるためにはヌードがわかることは、たぶん必須なのかな。 要するに、彫刻や絵画に、ヌードの名作はあまりに多い。 ルノワールにせよマネにせよ、 今日、我々はヌード画を当たり前のように目にするが、 ヌードが芸術となったのは果たしていつからなのか、 そしてそれは人々にどのように享受されてきたのか、 ということを中心に述べた本である。 同時 […]

「日本 傑作広告」(大伏 肇)

  随分と古い本だと思って古書店で買ったのだが、 初版が平成3年とのことで、そうでもなかった。 でも扱っている素材は江戸~昭和初期にかけてのものなので、 内容的には、古書然としている。 Webの業界に入って以来、 なぜかチラシとかポスターとか「1枚もの」の広告に興味があって、 それはなぜかと考えてみるに、 1枚という限られたスペースで、伝え手と受け手がいかに濃い内容をやり取りできるか、 […]

「美術の力 表現の原点を辿る」(宮下 規久朗)

  ありきたりの作品や美術史の解説ではなく、 作品に込められた思いや背景、 そして観る側はそれをどのように受け止めるべきか、 この本を読みながら、 東大の3年目か4年目に受講した、 木下直之先生の美術史の講義を思い出していたのだが、 偶然か必然か、 本書の著者も木下先生にお世話になったという話が載せられており、 もう20年も前になるけれども、 課外授業で浅草寺の絵馬堂を見学した強烈な思い […]

「デュフィの歌」(大久保 泰)

随分と古い本で、 初版が昭和24年(1949年)、僕のはその2年後の再版のものだが、 再版2000部ノ内 第1503号 とわざわざ記されている。 価格は600円、 当時の600円は随分高かったのではないかと思うのだけれど、どうだろう。 さてこの本は、いわゆる「セザンヌ以後」のパリの画壇について、 画家ひとりひとりを論じながら語ったもので、 その名前を挙げると、 ラプラード、マティス、ドンゲン、マル […]

「点と線から面へ」(ヴァシリー・カンディンスキー)

  大好きなカンディンスキーによる絵画論なので、 期待して読んだのだけれど、これがなかなか手ごわかった。 まずは点を定義し、次に線、そして面という構成は、 明らかに幾何学の聖典ともいえる、 ユークリッドの「原論」を意識していると思われるが、 ここでカンディンスキーは、 幾何学をベースにいかにして芸術を作るのかにテーマを絞り、 多くの図説を交えながら、論理的に話を展開していく。 ただところ […]

「誤解だらけの日本美術」(小林 泰三)

ここで採り上げられているネタは四つ。 「風神雷神図屏風」「キトラ古墳壁画」 「慈照寺銀閣」「興福寺阿修羅像」。 それぞれをデジタル復元するところから見えてくる、 「日本美術のヒント」のようなものを、 豊富なカラー図版を用いて説明していて、 ヘタな美術論や文化論よりも、遙かに面白く、奥が深い。 美術品や文化遺産を、鑑賞物という枠組みではなく、 それらが本来あった文脈に戻して眺めることで、 ここまで多 […]

1 8