社会・文化

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「影の現象学」(河合 隼雄)

  古本屋の閉店セールで叩き売られていたのと、 巻末の解説で遠藤周作が「名著」だと絶賛していたのとで、 心理学という自分にはかなり疎い分野ながらも、 読んでみることにした。 夢や無意識、あるいは多重人格など、 人には、もう一人の自分ともいうべき「影」の部分が多かれ少なかれ存在する。 それはなぜ生じるのか、そしてそれが生じることでどうなるなのか、 我々はそれにどう対処すべきなのか、を解説し […]

「日本の星名事典」(北尾 浩一)

  ギリシャにせよ、エジプトにせよ、メソポタミアにせよ、中国にせよ、 古代文明における星の捉え方としては、 ある程度まとまった星の群れをひとつの集団として、 いわゆる「星座」の概念を形作ってきたわけだが、 日本での捉え方はそれとは異なり、 単独もしくは、2~3個の星に対して命名を行ってきた。 (北斗七星やカシオペヤ座のような例外はある) そのような「星の和名」を網羅的に紹介したのが本書で […]

「日航機123便墜落 最後の証言」(堀越 豊裕)

  日航機墜落事故については、 いまだにネットやマスコミで採り上げられることが多く、 自分も少し気になっていたので、この本を手にしてみた。 おそらくこの本が、同じ事故を扱った他の書物と決定的に違う点は、 当時の米国の関係者に徹底的に取材することで、 この事件の、日本ではあまり語られてこなかった一面を示せていることだろう。 そこには、当時のボーイング社の社長や、 NTSB(米運輸安全委員会 […]

新内節と、深川&日本橋そぞろ歩き

何度か義太夫の発表会で出演させてもらっている、 深川江戸資料館に、新内節を聴きに。 2014年にも行っており、そのときの記事はこちら。 半蔵門線の清澄白河で降り、まずは腹ごしらえということで、 迷わず深川めし。 狙った店は混雑していたため、「深川釜匠」さんに行ってみた。   相席前提の4人掛けテーブルが2つしかなく、 (おそらく)ご夫婦で切り盛りしている家庭的なお店。 いわゆる「深川めし […]

「擬 MODOKI: 「世」あるいは別様の可能性」(松岡 正剛)

  久々に「セイゴオ節」を堪能できた、という感じだ。 「ほんと」と「つもり」、「あちら」と「こちら」、 「ちぐ」と「はぐ」、「あべ」と「こべ」、 呼び方は多々あるけれども、要するに、 一見矛盾と思えるダブルスタンダードを受け容れるべきだ、 なぜならばすべては「擬(もどき)」だからだ、 というエッセイ。 いつものように、歴史・文学・科学・芸術などなど、 幅広いジャンルの知見を縦横無尽に駆使 […]

「記号論」(吉田 夏彦)

  数学でいえば、インテグラルやシグマ、 ÷や+、あるいは方程式のxやyといったもの、 音楽でいえば、フォルテやト音記号、 あるいは音符そのもの、 敷衍するならば漢字やアルファベットなどの文字そのもの、 これらはすべて「記号」である。 つまり記号というものは、 「何か」を「意味」し、「伝達」するものであるから、 コミュニケーション手段のひとつともいえる。 だから「記号論」なるものが、 コ […]

「性食考」(赤坂 憲雄)

  古今東西の文学作品や神話、民話などから、 「性」「食」「生」「死」についてのネタを洗い出し、 それらを重ね合わせることで、 主に「性」と「食」に共通する人間にとっての根源的な「何か」を考察する本。 目の付け所は面白いし、 この巨大なテーマに立ち向かうのはさすが、と思うけれども、 一冊を通じて、断片的なエピソードの紹介に終始している感が強く、 「論考」としての出来映えはいまひとつといっ […]

「世界のタブー」(阿門 禮)

  タブーとは少し違うが、 某都知事が、不適切な用語を使ったことで、 選挙で敗北したことは記憶に新しい。 その言葉自体に差別的な意味は全くないが、 コンテクスト次第では、不快であるととられかねない。 またここ数日話題になっている、 某スポーツ界もタブーの百貨店のような場所だ。 そもそも出自や育ちの異なる他者が集まれば、 程度の差こそあれ、そこには何らかの「タブー」が生まれるわけで、 それ […]

「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか」(ジェームズ・R・チャイルズ)

  何十、何百という人々が命を落とした大事故の実例を、 50以上も取り上げ、 何故それが起きたのか、それを防ぐ方法はなかったのか、を、 綿密に検証している本。 とにかくディテールがすごくて、 すべての事故の現場に居合わせたのではないかと思うぐらい、 細部についてごまかしがない。 飛行機や原発の事故といったよく知られたものから、 ハッブル宇宙望遠鏡のトラブルのような人命に関わらない事故まで […]

「暗号大全」(長田 順行)

  なんでまた暗号なんかに興味を持ったかといえば、 暗号のもつ、「関数」そして「言語」としての側面が、 いまのマイブームにぴったりだったから。 例えば、ミッドウェー海戦におけるD暗号のような、 誰もが想像するいわゆる暗号の話から、 万葉集やある種の漢文のような、 言われてみれば暗号だな、というものの紹介や、 暗号解読・生成についてのテクニカルの話、 エニグマのような暗号機械についての説明 […]

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