天文・宇宙

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「星は周る」(野尻 抱影)

  最近発刊された、平凡社のSTANDARD BOOKS。 本屋の店頭で野尻抱影の名前を見つけて、 懐かしくて衝動買いをしてしまった。 野尻抱影を知らない人でも、 大佛次郎の兄であり、plutoを「冥王星」と訳した人、 と言えば通じるだろうか。 何といっても、天文学にロマンチシズムを注入して、 「愛でる学問」と呼ぶべきものに昇華させたのが、 彼の功績だった。 そのエッセイのひとつひとつは […]

「五○億年の孤独 宇宙に生命を探す天文学者たち」(リー・ビリングズ)

  ある時期から、太陽系外の地球型惑星を探す、 というのがブームになっているわけだけれど、 その裏側にある様々な問題点や、 学者たちの活躍・奔走ぶりなどを、 エッセイ風に描いた本。 ただ僕としては、ここでも何度か書いているように、 「もうひとつの地球探し」には、あまり価値を感じられず、 地球以外の天体で生命が見つかり、 万が一それが知的生命体だったとしても、 「だからどうした?」ぐらいの […]

「宇宙創生に挑むパイオニア」(NHK取材班)

  ホーキング、ビレンキン、ワインバーグ、佐藤勝彦、ダイソンといった、 宇宙物理学の”スター”たちの、各理論の簡単な紹介と、貴重なインタビューで構成されている。 今からもう25年も前の本で、登場する人物の幾人かは他界したけれども、 その内容は不思議なほど古びていない。 つまり、細かな修正は加えられてきたものの、 当時の理論がまだ生き永らえているということだ。 その後、記憶に新しいところで […]

「宇宙は自ら進化した」(リー・スモーリン)

  科学界の最後の悲願である、 量子論と相対性理論の統合が未だ成し遂げられないという状況の中で、 その溝を埋めるべく、あらゆる宇宙論が提示されている。 この本もそのうちの一つなわけだが、 いわゆる「トンデモ科学」とは一線を画した、 一線で活躍する物理学者による「仮説」であり、 それの正否は差し置いても、読む価値はある。 著者の仮説とは、 この宇宙には明らかに負のフィードバックが働いており […]

「暗黒星ネメシス 恐竜を絶滅させた死の星」(ドナルド・ゴールドスミス)

  表紙がちょっとアレなので、 電車で読むのがちょっと恥ずかしかったけれども。 この本の論旨を端的にまとめるとこうなる。 1.生物の絶滅には周期性がある ↓ 2.周期的な絶滅の原因は彗星である ↓ 3.大量の彗星を地球に降らせたのは、 未発見の太陽の伴星(ネメシス)である 科学とは、仮説を立ててそれを証明してゆくものであるが、 残念ながらこれは、1~3のすべてが「仮説」である上に、 しか […]

準惑星ケレス・衛星エンケラドゥス

表面の光る点が謎だった、準惑星ケレス。 待ちに待った高解像度の画像が公開された。 予想通り、これは氷なのだろう。 春先の山肌にわずかに残された雪のようにも見える。 表面に見えているのはごくわずかだが、 地下には大量の水分が閉じ込められている可能性もある。 続いては、土星第二の衛星エンケラドゥス。 見てのとおり、まるで卵か研磨された石のように美しい天体なのだが、 表面の氷の下は、一面の水だということ […]

七夕の夜に

日本人なら、いつもよりは少しは星空について考えてみたくもなる七夕の夜、 厳密にいえば、2015年7月7日の夜から9日にかけて、 星空にまつわるニュースがいくつか飛び込んできて、 ひさびさにパソコンの画面に釘付けになった。 ・金星探査機「あかつき」が、再投入に向け軌道修正 ⇒金星といえば、暴走温室効果による灼熱地獄のイメージが強いが、 地球とサイズがほぼ同じで、兄弟ともいえる惑星だ。 なにせ環境が環 […]

「東洋天文学史」(中村 士)

数をかぞえるだけなら、 おそらく類人猿にもできるだろう。 ヒトが科学という武器を手に入れ、 文明を築き上げることができたのは、 数をかぞえることに加えて、 「周期性」を発見し、理解したことにあると思う。 日の出・日の入の数をかぞえ、 「季節」という概念を生み出すこととともに、農業を発展させ、 農業は支配者を生み、支配者は暦を作らせることで、 さらに統治を強力にする。 つまり、文明における最初の「周 […]

プログラミング

若干観念的な話になるのだけれど、いま考えていることを。 宇宙というマクロのレベルにおいても、量子というミクロのレベルにおいても、 世界が安定していられるのはなぜなのか。 なぜ生物はここまでバラエティに富む必要があり、 進化論はエレガントでいられるのか。 なぜ物理定数は、この宇宙に生命が存在しえるような数値をとっているのか。 脳がこのような高度な器官にまで発達できたのは、果たして偶然なのか。 どうし […]

ティティウス・ボーデの法則の一般化について

ティティウス・ボーデの法則(TB relation)というのは、 太陽系の惑星の、配列と太陽からの距離との関係性についての法則で、 公式としては平易であるため、大学受験などにはよく出題されるが、 物理学的に根拠のない法則であり、 我々の太陽系が「たまたま」そのような法則に基づいているだけだとして、 科学的には軽視される傾向にある。 数か月前に、たまたまコーネル大学図書館の論文データベースを調べてい […]

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