科学一般

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「空間の謎・時間の謎」(内井 惣七)

  物理を数式を使わずに語ると、 こんな風に哲学めいてきますよ、という見本のような本。 僕みたいな、おいしい所を齧っただけの物理素人には、 ニュートン力学や相対性理論はかろうじて理解できるけど、 その間を埋める、ライプニッツの思想とか、 マッハ流の関係力学となると、なかなか理解に苦しんだ。 ただ、著者自らも認めているとおり、 量子力学への言及がやや少なかったのと、 「時間の謎」とタイトル […]

「博物誌」(プリニウス)

  僕がプリニウスの「博物誌」を知ったのは、 世界史の授業よりも、澁澤龍彦の「私のプリニウス」のためだった。 以来、この古代ローマの叡智である、 全37巻におよぶ百科事典を、いつか読まねばと思ったまま時は過ぎ、 30年ほど経って、 雄山閣から3巻本で出ているのを古本屋で知ったのをきっかけに、 夏のボーナスで思い切って買ってみた。 驚いたことには、「早稲田大学文学部図書」というスタンプと、 […]

「眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎」(ダニエル・T・マックス)

  18世紀以来、あるヴェネツィアの一族を苦しめてきた、 「致死性家族性不眠症」(FFI)をめぐる、医学ミステリー。 その一族では、中年になると、 全く眠れなくなり、強烈な疲労感の中で死亡するという、 未だに治療不可能な奇病が、高確率で発生する。 こう書くと、まるでホラー小説のようだが、 これはメディカル・ドキュメンタリーであり、 すべてが実話である。 FFIと平行して、 18世紀のヨー […]

「図説 科学史入門」(橋本 毅彦)

  図版をベースに科学史を語るという、魅力的な内容。 しかも語られる科学史は、 天文/気象/地質/動物・植物/人体/生命科学/分子・原子・素粒子 の7分野に明確に分けられていて読み易い。 どこかで目にした図を見て、 あらためてこういう意義があったのかと分かったり、 初めて目にするものでも、新鮮な驚きがあったりする。 人間が視覚に頼る生き物だということは言うに及ばず、 科学における「見る」 […]

「シンギュラリティは近い」(レイ・カーツワイル)

  今から10年以上前の大著『ポスト・ヒューマン誕生』のエッセンス版。 「シンギュラリティ(singularity)」とは、 「技術的特異点」と訳されているが、要するに、 コンピューター技術が進歩を遂げて、 人間の脳と同等以上の性能となる日のことで、 筆者はそれを2045年と定めている。 人間のソフトウェアとしての脳を、 自由にアップロード、ダウンロードできるようになり、 ハードウェアと […]

「WHAT IF?(ホワット・イフ?)」(ランドール・マンロー)

  一見荒唐無稽に思える、「もしこうしたら、どうなる?」という疑問に対し、 科学的根拠に基づいた回答を与える、という内容。 ・光速の90%の速さのボールを打とうとしたらどうなるか? ・地球上のすべての人が同時にジャンプし、同時に着地するとどうなるか? ・原子力潜水艦を宇宙に上げたら、いつまでもつか? ・レゴで作った、ロンドン=ニューヨーク間の橋を車で渡ることは可能か? などなど、興味深い […]

「科学するブッダ」(佐々木 閑)

  前半が物理学・数学・進化論についての概要、 後半が仏教についてのお話。 でもって、西洋科学と仏教の共通点を炙り出そうというのが、 本書の狙い。 特に前半の科学パートは、ヘタな専門書よりもよくまとまっていて、 ここだけでも読む価値は十分あると思う。 後半の仏教についての説明も、 完全とは言えないながらも理解ではできたのだが、 ただ、肝心の科学と仏教の共通点を述べるところは、 もう一歩踏 […]

「パーフェクト・セオリー 一般相対性理論に挑む天才たちの100年」(ペドロ・G・フェレイラ)

  これは一般相対性理論のと宇宙物理学の歴史についてまとめた本で、 新鮮な話はほとんどなく、 新説を期待していた自分としては、やや期待外れの結果となった。 しかも、たとえばインフレーション理論やハッブルについての言及が、 ほんの2~3行で片づけられてしまったりと、 内容のバランスを欠いているように思われ、そこも不満。 ただ、現代の宇宙物理学においてアインシュタインの重力理論が、 どのよう […]

「理科年表 平成28年 机上版」(国立天文台 編)

  「理科年表」を買ったのは2回目で、 前回のは平成16年版だから12年ぶりの買い替えであり、 日進月歩の科学の世界で12年も経てば、 まったく別物のデータといっても過言ではない。 だから新鮮な気持ちでページをめくってみた。 いまやウェブで検索すれば、大概のデータは取得できるはずだが、 やはり書物として一覧性があると、思わぬ発見をすることがある。 それと、ネットというのは必要性に応じて検 […]

「幻子論」(熊野 宗治)

  ビッグバンと相対性理論は間違っている! という本なのだけれど、 後半は宇宙ステーションの紹介とか、 読むに耐えない小説風の文体とか、 まぁ、いろいろ滅茶苦茶な本だった。 それが正しかろうが誤っていようが、 世間でそれなりに評価されているものに対して反論するときは、 相応の礼儀と理論武装をもって臨むべきであって、 まずそこができていない。 論客として失格である。 ダメ出しをし始めたらキ […]

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