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「江戸の妖怪事件簿」(田中聡)

幽霊や妖怪が、まだ人間と共存していた頃の話。 『藤岡屋日記』によれば、19世紀の江戸で、「幽霊星」なるものが流行ったという。 うっかり夜空を見上げてその星を見てしまおうものなら、命を落としてしまうという何とも恐ろしい星なのだが、 さらに奇妙なことには、その星が位牌の形をしていたという。 天上致して星となり、人の形より位牌の形ニなり幽霊星と申候 位牌の形の星というのは想像もつかないけれども、今でもた […]

「まだ科学で解けない13の謎」(マイケル・ブルックス)

僕を含めた、科学が専門でない人間にとっては、 「選ばれた事象しか知らされない」というジレンマがある。 すなわち、幾多の実験・学説の中から、「まぁこれが、正解だろう」と言われるものだけが、”真実第一候補”として提示されるわけだ。 しかし、その”真実第一候補”の陰で切り捨てられていった、その他大勢の観測結果や学説の中にも、”第二候補”とまではいかないまでも、かなり興味深いモノが潜んでいることが多い。 […]

「オルセー美術館展」(@国立新美術館)

僕には、セザンヌの良さが理解できない、というコンプレックスがあった。 テーマが興味深いわけでもない、色彩に魅力があるわけでもない。 しかしながら、セザンヌ以降の画家たちは、皆口を揃えて、「学ぶべきはセザンヌだ」と言っているのが、 自分にはどうももどかしかった。 そんなセザンヌの良さはどこにあるのだろうかということを発見するために、オルセー美術館展へ。 セザンヌ自身の作品は数点しかないが、他の同時代 […]

「ボストン美術館展」(@森美術館)

観に行ってから、だいぶ時間が経ってしまった。絵とか映画とか、観たものはすぐに書かないと感動が薄まる。 感動を記録するためにこのサイトを始めたのに、これでは意味がない。 美術展のパターンには大きく分けて2つあって、美術館で括るか、作家で括るか。 今回の「ボストン美術館展」は当然前者にあたるわけだけれども、 レンブラントから、マティス、ブラックまで、あらゆる流派のあらゆる個性が次々に目に飛び込んでくる […]

改装後の初・根津美術館

そういえば改装してからの根津美術館に行っていないことに気付き、 ちょうど「燕子花図屏風」を公開しているということなので、足を運んでみた。 琳派については常々語っているのだけれども、これはデザインだと思って対面するのがいい。 屏風一面に描かれた燕子花と対面して、そこに深い意味をさぐろうとするのは自由だけれども、 やはり肩の力を抜いて、パターンの生み出す気持ちよさに浸るのが、個人的には合っている。 そ […]

彫刻とは削る芸術であることの再認識

普段絵画にばかり慣れていると、如何に色や造形を「プラス」しているかに目が行きがちだが、彫刻というのは、(当たり前だが)「削る」、すなわちマイナスする芸術である。 ジャコメッティ関連の本は、日本では手に入るものが限られていて、今回「アルベルト・ジャコメッティ~本質を見つめる芸術家~」というDVDを購入した。 「本質を見つめる芸術家」という邦題はどうかと思う。そもそも、本質を見つめない芸術家などという […]

映画「アリス・イン・ワンダーランド」

「意外とつまらなかった」という世間の声が多かったけど、僕の感想は、逆。 そもそも、「ティム・バートン×ジョニー・デップ」ということで期待値が極端に低かったせいもあるだろうけど、 なかなか楽しめる映画だと思う。 そこで感じたのはやはり、ディズニー映画のレベルの高さ。 これまで数多の駄作を生み出してきた監督と役者の組み合わせであっても最低限のクオリティを確保できたのは、 「ディズニーという枠」があって […]

「『科学の謎』未解決ファイル」(日本博学倶楽部)

たまには、こういうライトな本も。 タイトルからするとどうも胡散臭いカンジだが、中身は割とまともだった。 量子科学・天体物理学・生物学・進化学などにおける「まだ正解が得られていない」テーマについて紹介するもので、 これらに無理やりに結論を与えようとすると、極めて難解な書物になるかトンデモ科学本になるか、どちらかである。 しかしこの本では、諸テーマに対して推論レベルでさえも結論を与えず、サラッと紹介す […]

  • 2010.05.03
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映画「第9地区」

あえて南アフリカを舞台とすることで、宇宙人差別とアパルトヘイトの問題をオーバーラップさせようという意図は見え見えなわけだけれども、それも最初のうちだけ。 やがてドタバタのエイリアン映画になる。 もし本気でそんなテーマで撮ったなら、それはそれで面白いとは思うが、そこはいわゆる「B級映画」。 単なるSFとして観れば、別に腹を立てることもないし、勿論関心するところもないので、難しいことを考えずに観るべし […]

「『理科』で歴史を読みなおす」(伊達宗行)

モノを知ることの楽しみには、大きく分けて2つある。 1つは、物事の知識を深め、そのことについてより多くを知り得たとき。 そしてもう1つは、今まで無関係に見えた事柄が、実はつながっていたというのを知ったとき。 これは、友人との間に、共通の知人がいることを初めて知ったときの驚きに似ている。 この2つを「ほどほどに」「バランス良く」楽しませてくれるのが、この本だ。 「歴史」というのは文字で書かれているこ […]

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