国立西洋美術館

「ルーベンス展ーバロックの誕生」(@国立西洋美術館)

フェルメール、レンブラント、カラヴァッジオ、ベラスケス、 そしてルーベンス。 絵画の黄金時代は、やはりバロックだなぁと思う。 ルネサンスの伝統を引き継ぎながらも、 題材も構図もよりドラマチックになっており、 それは今回のルーベンスの作品群を観ても、一目瞭然である。 さて、今回の展示の見所を一言で表すならば、 「目は口ほどに物を言う」。 複数の人物が描かれた作品において、 何もかもよく出来ているのに […]

「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」(@国立西洋美術館)

僕が絵画の見方を学んだのは、名画中の名画ともいわれる「ラス・メニーナス」だ。 だから、ディエゴ・ベラスケスにはちょっとした思い入れがある。 彼の作品7点の他、ルーベンス、ムリーリョなど、 見所満載の満足度の高い展覧会だった。 まずはベラスケスの「マルス」。   軍神がなぜベッドにいるのか?ということに意味を見つけるような鑑賞の仕方は、 個人的にはあまり好きではない。 この絵における何より […]

「北斎とジャポニズム」(@国立西洋美術館)

単刀直入に感想を述べるならば、「残念すぎる展覧会」。 北斎を始めとする江戸芸術が、 西洋美術に与えた影響を具体的に検証することは、 価値あることには違いない。 しかしどんなに有意義なことでも、 やりすぎるとマイナス面ばかりが目立つ結果となる。 この企画展が、まさにそれ。 説明するまでもなく、北斎は多作な画家で、 極論をいえば、彼が描かないものはなかったと言ってもいい。 人の姿勢や表情から、あらゆる […]

「カラヴァッジョ展」(@国立西洋美術館)

まるで映画の主人公のような波乱の生涯を送り、 38歳の若さでこの世を去った、天才画家・カラヴァッジョ。 その人生もさることながら、とにかく、絵がカッコイイ。 そして、物語を背景に潜ませた人物画こそが、 この画家の真骨頂だと思うわけで、 そこにカラバッジョの代名詞ともいえる「光と闇のコントラスト」が加えられることで、 視覚的にも解釈的にも、劇的な奥行が生じてくる。 さて、今回の展示作品の中で、まず第 […]

「ミケランジェロ展 天才の軌跡」(@国立西洋美術館)

今回の見どころは、4Kカメラによるシスティーナ大聖堂の「最後の審判」と天井画。 大スクリーンと鮮明な映像で、臨場感たっぷりに鑑賞できる。 特に天井画に関しては、18mの高さの足台に乗り、上を向きながら描き上げるという、 まさに超人的な仕事であることを、あらためて実感させられ、 「ミケランジェロは彫刻家だから・・・」などとは、言えなくなってくる。 感服するしかない。 その他には、数多くのスケッチや手 […]

「ラファエロ展」(@国立西洋美術館)

浅草での津軽三味線の勉強会のあと、 そのまま上野まで歩く。 上野公園のような、大量に植樹された桜というのは、 どうも卑俗な感じがして、 稲荷町あたりの路地にひょっこり生えている桜の方が、 僕は好きだ。 でも僕は、花といえば、ツツジやアジサイやキクのように、 花の色と草の部分の緑とのコントラストを楽しみたいので、 ピンクというか白一色になる、満開の桜を、それほど美しいとは思えない。 世の中に葉桜を愛 […]

「ベルリン国立美術館展」(@国立西洋美術館)

レイアウト、フォルム、カラー、テーマ、etc. 絵画を鑑賞するときに、どこに着眼したらいいかということは、あらかじめ考えたことはないけれども、 大抵の場合は、絵の方から、僕のどれかの「ひきだし」を開けてくれる。 僕が素人なのか、それともその作品に魅力がないからなのか、どの「ひきだし」も開けてくれない場合も、たくさんある。 しかしながら、「どこが優れているかを見つけて分析する」などという鑑賞の仕方を […]

「ゴヤ展」(@国立西洋美術館)

画家、作曲家と呼ばれるすべての人物が、真の意味での芸術家であったとは限らない。 特にゴヤやモーツァルトが活躍した、ロココ華やかなりし18世紀後半から19世紀にかけては、 宮廷画家・宮廷音楽家という地位だけで、形だけの作品を生み出していった‘上辺だけの芸術家’がどれほど多かったことか。 ゴヤの作品は、たとえ素描の類であっても、ひとつひとつにただならぬ気迫がこもっている。 だから観るものの心を打つ。 […]

「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」(@国立西洋美術館)

レンブラントといえば、劇的なまでの明暗のコントラスト。 でもそれはカラヴァッジョで十分だし、それにレンブラントの描く人物には、残念なことに魅力が乏しい。 今回の目当ては、版画。それも肖像画や宗教画のようなドラマチックな要素を必要としない風景画である。 予想通り、白と黒の濃淡だけで表現されたレンブラントの風景画(特に「3本の木」)は美しかった。 同じモノクロームでも、東洋の水墨画とは全然違う世界を見 […]

「カポディモンテ美術館展」(@国立西洋美術館)

「放蕩息子の帰宅」というのは、聖書中のエピソードの中でも、よく絵画化されたものの1つである。 中でもレンブラントの作品がずば抜けて有名だけれども、あの極端な陰影と表情がはっきりしない点、 そして人物を無理に構図に押し込めたようなレイアウトが、個人的にはあまり好きではない。 今回の「カポディモンテ美術館展」で出会った「放蕩息子の帰宅」は、ひと目見て好きになった。 適度な陰影、父の手を取り自らの人生を […]