芸能

「仮名手本忠臣蔵」

  DVD6枚組の、通し狂言(文楽)の「仮名手本忠臣蔵」。 週末とかに少しずつ鑑賞して、ようやくすべて視聴し終わった。 今更当たり前のような感想を述べても仕方がないので、 ここはひとつ、ukiyobanare流に。 「忠臣蔵」というと、何だか日本人流のサムライ魂的なものを想像するが、 実際のストーリーとしては、登場する男性キャラクターは、ことごとく頭が悪い。 そもそもの発端が、短気でプッ […]

「日本の古典芸能」(佐藤 健一郎)

僕の母校の(ウソ)、武蔵野美術大学における佐藤健一郎先生の一年間の講義を、 そのまま一冊にまとめたのが、本書である。 授業の多くは映像鑑賞で占められていたようだから、 文字部分だけでどれだけ読むに耐えるのかと思っていたけれど、 600ページを超えるボリュームになっており、 丁寧な講義が、映像なしでも十分に内容を伝えてくれている。 関係者のみに配られた非売品なのだけれども、 たまたまのぞいた古本屋で […]

第56回関東ブロック民俗芸能大会

歌舞伎にせよ文楽にせよ、あるいは文学や美術の世界においても、 我々が「伝統文化」と呼んでありがたがっているものは、 文化のほんの「うわずみ」にすぎないのであって、 真の文化は、「うわずみ」の底の、濁った澱のような部分にあると思っている。 ではその「うわずみ」は、いかにして「うわずみ」となり得たかを考えるに、 本当に素晴らしいものだから、というのももちろんあるが、 政治的やら何やらの、正統とはいえな […]

ETV特集「鬼の散りぎわ ~文楽・竹本住大夫 最後の舞台~」

そもそも「ETV」ってのが、NHK教育TVのことだって初めて知った。 (しかし我が家にはテレビがないので、ネットで視聴) 2年前に脳梗塞で倒れ、今年89歳で引退。 「鬼」と呼ばれた、人間国宝・竹本住大夫の、芸に対する姿勢を垣間見ることができる内容だった。 「死んでもあの世で稽古を続ける」 「芸は体に沁み込ませないと駄目。ああやろう、こうやろうと考えるようではいけない」 という言葉は、ジャンルを超え […]

文楽二月公演(@国立劇場小劇場)

朝からの大雪で、この日に参加予定だった義太夫の体験教室は、 午前中早々に義太夫教会から、中止の電話があった。 雪はますますひどくなるという予報だったので、 これは夜の文楽は中止かな、、と半ば諦めて、 国立劇場のホームページにいつ中止のお知らせが出るかと思っていたら、 なんとなんと、「8日9日は、予定どおり上演します」という掲示。 さすが。芸は天候なんぞには屈せず、ということか。 初日ということもあ […]

「文楽座の人形芝居」(和辻 哲郎)

芸能における、身体性。 西洋では、バレエ。 日本では、能、人形使い、歌舞伎。 能が捨てた一部の動きを、文楽が拾い、 それが歌舞伎へと受け継がれていったというのは、まさに慧眼。 そして、オペラには指揮者がいるのに、 文楽にはそれが不在だという視点。 指揮者不在の中で、人形使いと、太夫と、三味線が、完璧に調和する。 これは一見、簡単そうに思えるが、 お互い視線が合わせられず、掛け声もかけられない中で、 […]

舞台「MOON SAGA 義経秘伝」

以前、Gacktさんと一緒にキムチ鍋を食べたときに、 自身で原作・脚本・演出・主演をつとめた舞台の話になり、 観に行くのを楽しみにしていたのだが、 きっちりお誘いされて行ってきた。@東京国際フォーラム 平日の昼間でもかなりの客の入りで、人気の高さはさすが。 現代の舞台を観るのは初めてだったので、 まさかあそこまでCGを駆使した“エンターテイメント”になっているとは思いも寄らず、 かなり新鮮な思いで […]

五月文楽公演「二人禿/絵本太功記/生写朝顔話」

●「二人禿」 初日だからかな。人形の動きが硬い。出だしから、やや不安。 ●「絵本太功記」 豊竹英大夫の声が、いつもより細いのが気になった。体調でも悪かったのか。。 この後の咲大夫と比べてしまうと、どうしても劣ってしまう。 「尼ヶ崎の段」の後半は圧巻。曲がスゴイ。熱いし、音が厚い。 光秀が松の木によじ登り、自軍の不利を悟る場面が、一番のクライマックス。 豊竹咲大夫は、やはりうまい。まさに適任。 ●「 […]

二月文楽公演「義経千本桜」

「義経千本桜」をライブで観たのは初めてなんだけれど、うーん、この作品は見事ですね。 源平の合戦ではなく、その後日譚を舞台にし、 気付けば九朗判官よりも知盛の方へ感情移入してしまう、ストーリーの巧みさ。 「碇知盛」のクライマックス、 「・・・今際の名残に天皇も、見返り給ふ別れの門出 とどまるこなたは冥途の出船・・・」 なんてフレーズは、七五調に対句を盛り込み、短いながらも道行風にしているあたり、 い […]