生物・進化

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「生命誕生 地球史から読み解く新しい生命像」(中沢 弘基)

生命の誕生と進化についてのこれまでの常識に、 果敢に挑戦した、ユニークではあるが決して荒唐無稽ではない、 意欲的な著作。 著者の説を簡単にまとめると、 生命誕生に必要なアミノ酸は、 地球の「後期重爆撃期」の隕石衝突時の化学反応によって生じ、 そして海底深くに埋まったそれら物質が、 プレートテクトニクスにより沈み込む際に、 「生命個体」となる、というもの。 生命は、従来説のように海中ではなく、 海底 […]

ウミヘビは雨水を飲む

ウミヘビはどうやって水分を摂るのかについての、 ナショジオに載っていた最新のニュースを読んで考えたことなど。 昔々、肺呼吸の術を身に付けた魚が海から上陸し、 それが両生類⇒爬虫類⇒鳥類と進化したのは、 皆さんご存知の通り。 恐竜に代表されるように陸で大成功を収めた爬虫類は、 その生活圏を、空、 そしてかつて逃げ出してきたはずの海へと広げていった。 空に活躍の場を見出したのは、翼竜だ。 しかし、陸棲 […]

「進化論はいかに進化したか」(更科 功)

第1部では進化論の歴史や、進化とは何かについて語り、 第2部では恐竜と鳥類、車輪のある生物や、 ヒトはなぜ直立二足歩行を始めたかなど、 進化についての代表的なトピックスを考察する、 という構成になっている。 進化学というのは厳密な意味での科学とは呼べないのだが、 逆にそうであるからこそ、 さまざまな憶測や仮説が許容されるため、 とても面白い分野だと僕は思っている。 ただ、今まで進化に関する本を多く […]

「人体 失敗の進化史」(遠藤 秀紀)

最初はウェットな文体で抵抗があったのだけれど、 読むうちに著者の「熱さ」と語り口の魅力に引きずり込まれてしまい、 読後は拍手喝采を送りたいような気持ちにさえなった。 ナメクジウオから始まった脊椎動物が、 我々ヒトに進化する過程においては、 さぞかし華麗なる変異・変身の歴史があるのだろうと思いたくなるが、 著者はそれを明確に否定する。 曰く、進化とは間に合わせの改良の積み重ねだと。 つい先日、こちら […]

「星屑から生まれた世界 進化と元素をめぐる生命38億年史」(ベンジャミン・マクファーランド)

  地球の歴史を「元素」という観点から語った本。 十代の頃から、物理・地学は好きだったものの、 化学は大嫌いだったわけだが、 この本で繰り返し出てくる元素記号を眺めているうちに、 だんだんと化学が好きになってきた。 ある意味、生物が生まれる前の初期の地球というのは、 化学の実験室のようなもので、 リンや炭素、酸素といった材料から、 生物が誕生するまでの流れは、まるで小説を読んでいるかのよ […]

「ヌードがわかれば美術がわかる」(布施 英利)

  ヌードがわかれば美術がわかるとは思わないが、 美術がわかるためにはヌードがわかることは、たぶん必須なのかな。 要するに、彫刻や絵画に、ヌードの名作はあまりに多い。 ルノワールにせよマネにせよ、 今日、我々はヌード画を当たり前のように目にするが、 ヌードが芸術となったのは果たしていつからなのか、 そしてそれは人々にどのように享受されてきたのか、 ということを中心に述べた本である。 同時 […]

芋虫が道を横切る事

芋虫や毛虫が、自分の前の道を横切る姿を見かけることが、稀にある。 不思議なことに、自分の横を並走している姿は見たことがないのだが、 それは単に視界に入らないだけか。 それはともかく、なぜ芋虫が道路を這う必要があるのかを疑問に思う。 彼ら・彼女らの母親は蝶もしくは蛾のわけだが、 母親は偏食の子供たちのために、 彼ら・彼女らが好んで食べる葉を選んで、 わざわざ産卵してくれる。 つまり、アゲハチョウはミ […]

「古生物学者、妖怪を掘る―鵺の正体、鬼の真実 」(荻野 慎諧)

  あんまりこのブログで悪口を書くと、 あいつは性格が悪い、などと思われても困るので、 最低限揚げ足取りみたいなことは避けようと心掛けてはいるのだが、 でも、この本にはひとこと言いたい。 自分は科学者であると言い、そして「妖怪古生物学」なるものを標榜しておきながら、 あとがきにおいて、「これはフィクションである」と予防線を張ることが、 情けなさすぎる。 自分の説に自信がないのであれば、 […]

「はだかの起原 不適者は生きのびる」(島 泰三)

  現生人類に体毛がないのは、生存には明らかに「不適」である、 それは、「適者生存」を唱えるダーウィン進化論に誤りがあるからである、 というのが、この本のおおまかな主旨。 そもそも進化には、 「適者生存」のような絶対的なルールが存在するのかどうかは証明できないし、 結局は状況証拠から推論をせねばならない部分が多いわけで、 その意味で「完璧な」理論などというのはあり得ない。 その隙を狙って […]

「動物たちのすごいワザを物理で解く」(マティン・ドラーニ/リズ・カローガー)

  装幀はポップなのだけど、中身はしっかりした本。 コウモリが音波を使うこととか、ハチの巣の六角形の理論とか、 動物たちが物理を用いていることを、我々は知ってはいるけれども、 でもまだまだ世の中には、 我々の想像を超えているような動物たちがたくさんいる。 敢えてメスのフリをしてオスに抱かれることで熱を奪うヘビや、 ボクサー顔負けの強烈なパンチを打ち込めるシャコ、 水上を歩くアメンボのメカ […]

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