社会・文化

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「絵とき 広告『文化誌』」(宮野 力哉)

我が国の広告の歴史や成り立ちについて、 豊富な図とともに解説した本。 広告とはコミュニケーションの一形態である。 だから、広告について知ることは、 コミュニケーションについて知ることでもあり、 それはすなわち、詩歌や物語、デザイン、浮世絵といった、 半ば芸術とでもいうべきジャンルについても、 言及することとなる。 この本では、ラジオ・テレビ・インターネットといった、 「現代広告」については、敢えて […]

「東京漂流」(藤原 新也)

これを読んで最初に思ったことは、 写真家・カメラマンという仕事は、 典型的な「帰納的」職業なのだということ。 対象を追い、見つめ、そこからメッセージを抽出する。 時には画家のように「美」を語ることもあれば、 体制批判をする社会派になったりする。 世の中においては「演繹」的なアプローチというものは少ないが、 かといってすべてが「帰納」的であるというわけでもない。 帰納的になるべく具体からスタートする […]

「「悪意の情報」を見破る方法」(シェリー・シーサラー)

故意にせよ、そうじゃないにせよ、 「科学」とか「統計」の名を借りた嘘が、 世の中にははびこってるからね。 それをさらにマスコミが、 自社都合とか、あるいは理解力不足とかで、 伝言ゲーム式に嘘を拡散するからね。 そういうのに気を付けましょうよ、っていう話。 科学だろうと、おとぎ話だろうと、 人が作ったものである以上、 主観が入っていないものなんて、ありゃしない、というのが、僕の持論。

「パラドクスの教室」(富永 裕久)

表紙と挿し絵から、「超カンタン・パラドクスの説明本」かと思ったら、全然違い、 僕も頭を抱えたくなるような箇所がいくつもあった。 数学・論理・物理などの広いジャンルにおけるパラドクスを紹介しているが、 「こんなパラドクスもあったのか」と思えるものもいくつかあり、 読み物として十分楽しめる内容だった。 でもやはり、数学や物理に関する限り、「無限あるところにパラドクスあり」という感は否めない。 物理はと […]

「東京新誌」(涌井 昭治)

副題は「山手線いまとむかし」。 「いまとむかし」と言っても、この本は昭和44年出版なので、平成の今から見れば、 「山手線むかしとそのまたむかし」。 山手線の駅をひとつずつ取り上げて、それぞれの街の生活風俗を語る、というエッセイ。 40年以上前と、平成の現在とが、意外にもそれほど変わらないことにまず驚く。 結局、街は変わらずに変わってゆくのは人の心なのか。 いや、人の心が変われば街も変わるはずだ。 […]

「図説 拷問全書」(秋山 裕美)

肉体と精神を別物として扱い、一方を一方に服従せしめるという意味において、 拷問とは、その是非はさておき、極めてヒト的な行為であると思う。 この本で初めて知ったユニークな拷問に、「不眠・ウォーキング」というのがある。 要するに、寝てはならぬ、寝ないで歩き続けなければならぬ、という刑なわけで、 課す方にも根気が求められるが、課せられた方も、これなら痛めつけられた方がマシ、と思ったかどうかは分からない。 […]

「悪魔の発明と大衆操作 ~メディア全体主義の誕生」(原 克)

今さら説明するまでもないが、テレビというのはすぐれた機械だと思う。 そして、ハードがよくてもソフトがひどければどうしようもない、、ということを証明してみせているのも、また、テレビなわけで、健全なる肉体だからといって、健全なる精神が宿るとは限らないようだ。 僕はそんなテレビの「ソフト面」が大嫌いだし、そんなものに目や耳を使うのは時間の無駄以外何物でもないから、しばらく前にテレビを手放した。 昔であれ […]

「地名の謎」(今尾 恵介)

地名の謎、というか日本各地名の由来の説明。 案の定、後半は、昔の地名は良かったのに今の地名は味気ない、という、ありがちな「昔は良かった」モードに。 別に地名に限らず、昔は良かった、というステレオタイプは誰が植え付けるものなのだろうか? 地名なんて分かり易ければそれはそれでよいし、由緒ある地名がもったいないのなら、ここは昔は何と言う地名でした、という看板でも立てておけばよい。 東京が京都みたいに、「 […]

「UFOとポストモダン」(木原 善彦)

これって2005年の本なんだけれど、いまどきポストモダン、とかタイトルに付けられちゃうと、読んでるこっちが恥ずかしい。 でもUFOとポストモダンの組み合わせが、例の「ミシンと蝙蝠傘」みたいな感覚があったので、思わず手に取ってしまった。 あらゆる流行や事象を、時流に沿って語ることは易しい。 例えば、アイドル歌手の変遷を見ながら、「これは、これこれの時代背景を反映している」と語るのは、おそらく素人でも […]

「鳥居」(稲田 智宏)

珍しい鳥居の紹介と、挙句には鳥にまつわる古代神話に紙面を費やして、 鳥居のルーツへの踏み込みがなかったことに、やや不満。 個人的には、もともとは「神居」(カミイ・カムイ)で、それが「鴨居」(カモイ 地名として何か所か存在している)になり、 さらには誤写かあるいは元の意味が忘れられて「鳥居」と書かれるようになったのではないかと思ったりしている。 あの形は「天」という文字を象ったものというのも、大いに […]

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