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「カポディモンテ美術館展」(@国立西洋美術館)

「放蕩息子の帰宅」というのは、聖書中のエピソードの中でも、よく絵画化されたものの1つである。 中でもレンブラントの作品がずば抜けて有名だけれども、あの極端な陰影と表情がはっきりしない点、 そして人物を無理に構図に押し込めたようなレイアウトが、個人的にはあまり好きではない。 今回の「カポディモンテ美術館展」で出会った「放蕩息子の帰宅」は、ひと目見て好きになった。 適度な陰影、父の手を取り自らの人生を […]

「アートディレクションの黄金比」

デザイナー関連の著作は、なぜか装幀が白い本が多い。 イヤな予感はしていたけれど、案の定つまらない本。 5ページで終了。 こういうインタビュー形式の本って(そもそも手抜きなんだけど)、インタビュアーと編集者にそれなりの能力がないと、読む方からすると、全然面白くなくなってしまう、という見本。 まぁ、取り上げられているデザイナーの生き方に余程興味があれば、また違うのかもしれないけれど、 そもそもデザイン […]

「ウフィツィ美術館自画像コレクション」(@損保ジャパン東郷青児美術館)

よく、「肖像画は実際の2割増し」なんていうけれども、 自画像ともなると、4~5割増しにはなるのではないか。 僕には画家の心境は全く分からないけれど、なぜ多くの画家は自画像なんてものを描くのだろうか。 やはり一種のナルシシズムがそこにあろうことは、間違いない。 依頼主が存在する肖像画ほどではないかもしれないが、 自画像というのもやはり、「実験」や「遊び」をしづらいジャンルであろう。 だから、自画像を […]

「センスのデザイン―クリエイターの感性と技術―」(大内エキオ)

デザイナーの出す著作は、なぜか装幀が白い本が多い。 デザインにおける「センス」とは何か、「センス」を身につけるにはどうすればよいか、というのがこの本の主旨なんだけれど、それは残念ながら、失敗。 トップクリエイター達のインタビュー集として読めば、それなりに楽しめる。 個人的な意見としては、「センス」なんてものはこの世に存在しないと思っていて、 「センスがない」というのは、「努力してません」「勉強して […]

「デザインと死」(黒川雅之)

デザイナーの出す著作は、なぜか装幀が白い本が多い。 「デザイン」と「死」の共通項を追求するという内容ではなく、建築家・デザイナー黒川雅之の、「デザイン」「死」「美術」といったことに対する、価値観の吐露である。 ここまで年配の方(失礼)の意見は、それが合っているとか合っていないとか、賛同できるとかできないとかのレベルではなく、聞くだけで価値があると思っている。 そんな僕は古い人間なのかもしれないが。 […]

「『怖い絵』で人間を読む」(中野京子)

この本は、間違いなく面白い。 別に見た目が「怖い絵」を紹介しているわけじゃない。 描く側・描かれる側に潜む、宿命やら愛憎劇といった、「人間の怖さ」を絵を通じて浮き彫りにするのが、この本の主題だ。 西洋画というのは、ある時期まではほとんどが肖像画、あるいは人間を描きこんだものがメインである。 だからこそ1枚1枚の絵には、人間特有の何かしらの感情が含まれているわけで、ただ見ただけでは分からない、人間の […]

「サド、ゴヤ、モーツァルト」(ギィ・スカルペッタ)

1789年7月14日―、つまりフランス革命当日に、3人の芸術家が何をしていたか、にスポットを当てた小説である。 小説としては、お世辞にもうまいとはいえない。 けれども、この強烈な個性を放つ3人の芸術家が、実は全く同時代の人間だったということを知らせてくれるだけでも、この本の価値はある。 革命の当地フランスで投獄された小説家、 人生の後半に降りかかる不幸を予測だにせず、スペイン宮廷画家に上り詰めた異 […]

「名画裸婦感応術」(横尾忠則)

「裸婦」という括りで絵画を眺めるというのは、意外とありそうでなかった、面白い試みだと思う。 「裸婦」と聞くと(これは自分だけの反応かもしれないが)、どうも高貴な・近寄りがたい印象があって、イメージとしては『ヴィーナスの誕生』のような女性を思い浮かべてしまう。 でも実際には、ピカソの描く造形的な裸婦もいれば、シーレのような淫靡きわまりない裸婦もあるし、ルノワールのように肌の質感をアピールするものもあ […]

「売れるデザインの発想法」(木全賢)

読書にグルメと悪食があるとすれば、僕は圧倒的に後者なので、途中で読むのをやめるということは滅多にない。 でも今回は、半分でやめた。 所々で言いたいことは分かるのだけれども、全体の論旨がどうもつながらない。 それは内容のせいなのか、文章自体のせいなのか、どちらかなのだろうけれども、考える暇があったら次の本を読もうと決めた。 講演か何かで喋ったのを本にしたのかと思ったら、どうもそうではないらしい。 基 […]

「江戸絵画への視点 展」(@山種美術館)

相変わらず、抱一の構成力と描画力には感嘆するしかない。 けれど今回は、日本画鑑賞の限界を感じてしまった。 自分でも認めたくないネガティブな内容なので、手短に。 西洋画と日本画の決定的な差は、日本の高温多湿な気候ゆえに、それと顔料の違いももちろんあるだろうが、 その保存状態がおそろしく違うということ。 西洋画はルネサンス期の絵画でも鮮明な色のまま現存するが、日本画は江戸後期のものであっても、大部分は […]

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